第二十二話:眷属の話 ページ23
吸血鬼は東西南北全ての海に眷属を置いた。その一族は吸血鬼の祝福を受け、全ての種族から手を加えられる心配がない。何よりも過去行ってきた吸血鬼の実績のおかげで事業が成り立つ家系もあるのだ。
ナイトブリード家はノースブルーに属する眷属であった。
昔昔、天竜人に虐げられた四人の者がいた。今で言う奴 隷である。ある時天竜人と同等の権力を持つ吸血鬼の王族に助けられ、以降先祖代々吸血鬼の眷属として繁栄してきた。
イーストブルーのミディアン家
ウエストブルーのアレクサンダー家
サウスブルーのケリー家
そしてノースブルーのナイトブリード家
「......十五年前突然門が開かれたまま、管理者が行方不明になった。オマケに宵闇の国で起こった不祥事で何名かの吸血鬼が行方不明に、と聞いてたもんだからこっちとしては冷や汗もんだった......アンタが生きてて良かったよ」
「......心配をかけて申し訳ないわ。でも今はピンピンしてるし、平気よ」
「国の方にも早急に顔を出した方がいい。皇太子様もたいそうお喜びになるはずさ」
知りもしない情報がドンドン溢れてくるもんだから内心Aは冷や汗もんだったが得意のポーカーフェイスでなんとか体面は保つことが出来た。
「これは」
「ショルダーバッグさ、吸血鬼御用達のね」
恐らく革製のバッグを箱から取り出す。赤と黒のバッグはトランプを彷彿とさせる色合いだ。
「知ってるだろうが、中は見た目以上に広い、なぁんで入るんだよ」
「便利ね」
「宵闇の国の技術力はこっち以上だからね」
つけてみれば、調度良いサイズである。ポンポン、と叩いてみたり中を覗いて見たりしたが普通のバッグと変わらない。
「それと、こいつは対日射用の布だ。それと日傘に、羽織に、ネイルに......」
「い、色々あるのね」
「当たり前さ、こちとらアナタたちのために商売やってるようなもんだしね」
ハッハッハと笑うコスモスは、Aにとってはちょうど都合の良い人材だ。その事に気づいたからか、Aはいくつか質問することにした。
第二十三話:上手くいかないのがセオリー→←第二十一話:店主の名前
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 196人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
無 - クロウはバギーの仲間なんか (8月5日 16時) (
レス) @page45 id: 87a5915590 (このIDを非表示/違反報告)
無 - バギーがいるとこに他の海賊団もいるのか (8月5日 16時) (レス) @page37 id: 87a5915590 (このIDを非表示/違反報告)
無 - 吸血鬼て色々出来るのか...瞬間移動は普通凄い (8月5日 5時) (レス) @page22 id: 87a5915590 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：U・K | 作成日時：2023年5月8日 17時
