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「お前意味わかんねぇ。そんなに今市のこと庇いたいってなんだよそれ」
「庇いたいんじゃない！その考えがおかしいって言ってるの！成績成績って言うくせにA組みたいに勉強会もしないとかおかしいでしょ！」
少しずつ男子生徒が藤井さんを囲んでその手に力を込める。嫌な予感しかしない。
そして、それは見事に的中。
藤井さんに向かって手を上げる男子が1人。
「…てめぇ…っ！」
やめろと。
そう口から出そうになった時。
見慣れた頼り甲斐のある姿がたまたまなのか現れる。
そのまま少し焦ったような顔をしてその男子が振り下ろそうとした腕を後ろから抑えた。
「…じゃああんたは、学年1位の俺にはなんも言えないわけね？」
「俺だけじゃない。2位の隆二にも…今回3位の藤井さんにもね？」
臣は知っていたんだ。
藤井さんが、この間のテストで3位だったこと。
「…ってことで隆二、俺飽きたから帰る」
「はいはい」
珍しく荷物も一緒に持ってきたかと思えば飽きたから帰る。
いつもなら暴言がヒソヒソと飛び交ってもおかしくないのに今は臣の放つオーラに圧倒されてみんな何も言えなかった。
ーほんとうに、不思議な人だ。
俺がやってきたことで何もかもがぐちゃぐちゃになってしまったのかと思った事もあったけど、何故か臣が助けてくれる。
「藤井さん…大丈夫？」
「…うん。平気」
「今市くん…ありがとう。登坂くんにも伝えておいてくれる？」
「わかった。言っとくね」
「あのね、今市くん」
藤井さんは微笑んで、俺に小さなメモ、というよりは手紙を渡してきた。
内緒、と言うかのように唇に人差し指を当てる。
なんのメモかも分からずそのままポケットにしまったけど、何かいいことでもあったのだろうか。
俺に伝えたいこと。
授業が終わり、休み時間にそのメモを開く。
中にはたったの1文。
『お姉ちゃんと上手くいきました。ありがとう』
臣。聞いて。
転校してきて、本当に良かった。
色んな人とか、色んな感情に出会えたし。
嫌なこともあったけど、臣が居てくれたから良いことの方が多かったよ。
藤井さんのメモの中身は、確かに俺にしか言えないことだった。
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春山の小春(プロフ) - reira1227さん» ありがとうございます！また次回作でもよろしくおねがいします。 (2019年6月25日 8時) (
レス) id: 3714b32197 (このIDを非表示/違反報告)
reira1227(プロフ) - 雨宮兄弟大好きなので楽しみにしています！ (2019年6月23日 17時) (レス) id: c7865bc4a4 (このIDを非表示/違反報告)
春山の小春(プロフ) - 麗華さん» 返信出来ず申し訳ありませんでした。なんとかラストまで書き終えることができました。次回作でもどうぞよろしくお願いします！ (2019年6月20日 7時) (レス) id: 24ef585744 (このIDを非表示/違反報告)
麗華 - 毎日めっちゃ楽しみに見てます！ラストまで頑張ってください！！ (2019年5月27日 22時) (レス) id: 860c6ebc86 (このIDを非表示/違反報告)
春山の小春(プロフ) - シュニーさん» ありがとうございます！ラストシーンまで駆け足で作成中ですので是非最後までよろしくお願いします。 (2019年3月21日 12時) (レス) id: 3714b32197 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春山の小春 | 作成日時：2017年9月15日 20時
