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すると、突然俺のスマホが震えた。
着信相手は、岩ちゃん。
「もしもし?岩ちゃんどしたの?」
『ばかぁーーーーー!!!!』
ーキーン。
耳が破裂するほどに叫ばれた暴言。
「なになに?!」
『隆二さんの、っ!ばかーーーー!!!』
「なんでっ!」
『なんでじゃないです!』
岩ちゃんは端的にいうと怒ってた。
もっと細かくいうと、半分怒って半分泣いてた。
そしていとも簡単に、俺が聞きたくても聞けなかったことを言った。
「え、」
そしてそれは、青天の霹靂。
俺の知り得なかった臣の姿。
『…っとりあえず今から隆二さんのとこいきますね!』
電話じゃ話しきれないと思ったのか、岩ちゃんは今から学校に来るらしい。
果たして入れてくれるのかはわからないけど俺は岩ちゃんを待つしかなかった。
そして、待つこと10分。
ぱたぱたと軽快な足音が聞こえ、岩ちゃんが息を切らして走って来た。
「はぁ、隆二さ、ごめんなさい待たせて」
「俺は大丈夫だけど…」
「さっきの電話…」
岩ちゃんは少し見ない間に髪を切ったらしい。
髪も綺麗に染められている。
そして、後ろから直人さんが追って来る。
「わんこ、待て」
「直人さんそろそろわんこって呼ばないでくださいよ〜!」
「はいはい。…隆二、久しぶり」
「…お久しぶりです」
直人さんは俺を見て、一言だけ言った。
しかも、核心を突く言葉。
「…お前、今生きてて楽しいか?」
岩ちゃんも空気を察して大人しくなり、俺の答えを待っていた。
ー生きてて楽しいか。
そんな事はもうわかっている。
自分でその人生を選んだことも。
ーもう引き返すことができないことも。
だから、こう言うしかない。
「もちろん、たのし」
「…隆二さん」
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春山の小春(プロフ) - reira1227さん» ありがとうございます!また次回作でもよろしくおねがいします。 (2019年6月25日 8時) (レス) id: 3714b32197 (このIDを非表示/違反報告)
reira1227(プロフ) - 雨宮兄弟大好きなので楽しみにしています! (2019年6月23日 17時) (レス) id: c7865bc4a4 (このIDを非表示/違反報告)
春山の小春(プロフ) - 麗華さん» 返信出来ず申し訳ありませんでした。なんとかラストまで書き終えることができました。次回作でもどうぞよろしくお願いします! (2019年6月20日 7時) (レス) id: 24ef585744 (このIDを非表示/違反報告)
麗華 - 毎日めっちゃ楽しみに見てます!ラストまで頑張ってください!! (2019年5月27日 22時) (レス) id: 860c6ebc86 (このIDを非表示/違反報告)
春山の小春(プロフ) - シュニーさん» ありがとうございます!ラストシーンまで駆け足で作成中ですので是非最後までよろしくお願いします。 (2019年3月21日 12時) (レス) id: 3714b32197 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:春山の小春 | 作成日時:2017年9月15日 20時