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「ん…どうしよ」
「…もし、敬浩さんのことが気になるならそれは大丈夫です」
岩ちゃんは急に真面目になって、俺の前で腰に手を当て仁王立ちした。
そして、ドヤ顔。
「何かあったら、俺が絶対守ります！」
「岩ちゃん…」
「…あの時も、守ってもらったからお返しです」
そう言う岩ちゃんの笑顔には確かな覚悟があって、俺はそれを笑って受け入れた。
岩ちゃんなりの恩返しはとても可愛らしく、果たして任せてもいいのかと不安になりそうだけど。
実は、岩ちゃんは同年代の中ではわんこと呼ばれながらも喧嘩は誰よりも派手。
強いし、アクションが小回り利いて大きい。
スーパーヒーロー大戦、みたいな。
一度岩ちゃんが10人くらいを相手にしたところを見たけど、とんでもなかった。
強かったし、何よりかっこよかった。
踊ってるみたいに鮮やかに…。
「ぶっ飛ばしますよお♡」
「うん、岩ちゃんニコニコしながら怖いこと言わないで…」
「え、」
そういえば岩ちゃんは俺を、一度も被害者としては見なかった。
敬浩さんのことはわかってるのに、同じだ、なんて言わなかった。
みんな敬浩さんにやられたんだな、とかそんな目で見てくるのに。
「ねえ、岩ちゃん」
「何ですか？！啓司さんのお店行きますか？！」
岩ちゃんがあまりに尻尾を振って振り向くから、本当は全く違うことを聞こうと思ってたのに聞けなくなった。
「…うん、行こっか」
「やったあ！隆二さんありがとうございます〜！」
何食べようかな、どれくらい食べようかな。
岩ちゃんが目をキラキラさせながらサイトのメニューを見てる。
そんな岩ちゃんだって、実は俺と同じ痛みを知っている。
その痛みの原因に、立ち向かうなんて俺にはまだできそうにない。
だって、俺はやっぱり臣がそばにいないと不安で不安でしょうがない。
岩ちゃんは確かに俺に可哀想な心を向けてこない。それはすごくありがたい。
だけど、それだけじゃ何故か満たされなかった。
臣が求めてくれることが当たり前になりすぎて。
「隆二」
「ん？」
「何、啓司さんとこ行くの？俺も行きたい」
こういう何気ない会話の声も、落ち着くどころか逆に落ち着かなくなってる。
臣はどうやって、俺を抱いてくれるんだろうなんて柄にもないことを考えてしまう。
「…何にやけてんの隆二、そんなに肉食べたい？」
「…………たべたい」
そんなこと、まだ臣がしてくれるわけないのに。
そして俺も岩ちゃんも直人さんも、まだ出来るとは思えなかった。
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春山の小春(プロフ) - reira1227さん» ありがとうございます！また次回作でもよろしくおねがいします。 (2019年6月25日 8時) (
レス) id: 3714b32197 (このIDを非表示/違反報告)
reira1227(プロフ) - 雨宮兄弟大好きなので楽しみにしています！ (2019年6月23日 17時) (レス) id: c7865bc4a4 (このIDを非表示/違反報告)
春山の小春(プロフ) - 麗華さん» 返信出来ず申し訳ありませんでした。なんとかラストまで書き終えることができました。次回作でもどうぞよろしくお願いします！ (2019年6月20日 7時) (レス) id: 24ef585744 (このIDを非表示/違反報告)
麗華 - 毎日めっちゃ楽しみに見てます！ラストまで頑張ってください！！ (2019年5月27日 22時) (レス) id: 860c6ebc86 (このIDを非表示/違反報告)
春山の小春(プロフ) - シュニーさん» ありがとうございます！ラストシーンまで駆け足で作成中ですので是非最後までよろしくお願いします。 (2019年3月21日 12時) (レス) id: 3714b32197 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春山の小春 | 作成日時：2017年9月15日 20時
