誰も知らない僕らの居場所。

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「あー！もう何か言えよ！」
「へっ？あ、えと…」

臣が少しだけ。
本当に少しだけ恥ずかしそうな顔をするから。

「大丈夫だよ、臣」
「何がっ！」
「俺、」

「彼女出来る気がしないから」

臣も気付いたかな。
前に臣が、俺に呟いた言葉。
俺も同じなんだよって。
臣と同じ気持ちだよって。

それだけ、伝えたかった。

「…隆二も、かよ…」
「うん。俺も」

いつかでいい。
今じゃなくていい。
臣が俺を必要としてくれたなら。
俺と共にいることを望んでくれたなら。

ー俺は、いつでも臣と一緒にいるよ。

そう1人約束して、その日は臣と一緒に初めて本格的なサボり、というものを俺は経験した。

もちろん臣は、こんな事くらいで俺みたいにあたふたしたりしないけれど。


第3章『理由は言えない勘違い』完

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