誰も知らない僕らの居場所。2

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「あったかいね…」
「ん〜」

眠くなったのかトロンとした目で返事をする臣が幼く見えて可愛くて。
普段ならあんまりしないけど、隣に移動して寝ていいよ、と撫でる。

「ばーか。寝るわけない」
「でも眠いでしょ」
「…眠いけど」

臣がテーブルに伏せてスマホをいじり始めるのは、そろそろ眠気が限界まできてる証。
ブルーライト睡眠効果、って呼んでる。
これを始めると5分もしない内に疲れて寝るのが臣。

「…は、？」
「臣？」
「なんだよこれ…っ」

ただ、今は違った。
スマホの画面を見て目を見開く臣。
横から覗くと、LINEの画面で相手は岩ちゃんだった。
そして、たった一言。

『たすけて』

「どういう、こと…？」
「意味わかんねぇ…何してんだよ」

それ以降のメッセージは無く、ただ呆然としているのも嫌だった俺達はとりあえず学校終わりに岩ちゃんを探す事にした。

薄情、というわけではなくてこれには事情がある。
直人さんが、学生はとりあえず学校行けと言ったから。
学校行ってる間に何かあったらすぐ俺らに言えと。

だから俺は直人さんに電話をして、臣に届いたLINEの内容を話す。

「あの、直人さん。岩ちゃん見つかりました？」
『…いや。まだ何も…』
「落ち着いて聞いて下さい」

「今、臣にLINE来たんです。その内容が…」

たすけて。
ただそれだけで、既読もつかなくなった。
そう伝えると即座にわかった、とだけ告げて直人さんは電話を切った。

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