Ep.20 ページ20
嬉しい気持ちと申し訳ない気持ちが入り交じって変な気分になった。
普通の人より目線が落ちる私を気遣って、道を開けてくれる人もいっぱいいた。
外に出てみるもんだな。
RIKUさんが教えてくれた住所を頼りに進んでみると…。
A「あった…」
そこにはいつも行ってる店の名前。
2個目の店ができたんだと思ったけど違うかった。
中にいたRIKUさんと目が合う。
彼は急いで店から出てくる。
RIKU「Aちゃん!」
A「こんにちは…。お店…お引越しされたんですか?」
RIKU「うん!Aちゃんが来やすいような所に引越ししたんだ」
A「え?」
今なんて?私が来やすいように?
RIKU「ん?俺なんか変な事言った?」
A「いや…」
私一人のために?引越ししてくれたの?
とてつもなく嬉しかった。
A「ありがとうございます」
RIKUさんはニコニコして、私の車椅子を押してくれた
そして、店の中へ。
店へ入るのに、スロープを登っていく。
A「スロープも?」
RIKU「そーそ!いいでしょ?」
RIKUさん…なんでそこまでして…。
A「RIKUさん、なんでそこまでして私のためにっ…」
RIKU「……君は俺の大切なお客様だからね」
その優しい顔がたまらなくかっこよかった。
あぁ、私何を言われても、何が起きてもRIKUさんのこと好きなのは変わらないんだなって思った。
中に入ると、いつもの美容師さんが笑顔で出迎えてくれる。
そのことにとても感動して、目には涙が溢れていた。
RIKU「な、泣いてる!?」
A「すみません…。嬉しくて…」
RIKU「もぉー。笑って。泣いてる顔は見たくない!」
RIKUさんは、いつも私を笑顔にしてくれる。
RIKUさんがいるから、私は生きていける。
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作者名:みゅみゅ | 作成日時:2020年10月17日 10時