【続】人気者に恋されるとこうなる(赤)

62話 ページ22

こ｢先生には僕が連絡したから、感謝しろよな｣


『いや、なんで青猿くん…』




”話は戻ること1時間前！！”


寝坊した私、日浦Aは宅配業者(笑)という謎
すぎる嘘をついて玄関の前で息切れを起こしていた
青猿ころんに急かされるまま東京駅に到着


本当は時間指定の切符じゃないと乗れないらしいけ
ど、駅員さんと青猿くんの論争の末に何とか20分後
の京都行きの座席をゲット


彼が預かっていた(らしい)2枚分の京都行きの切符
を使って新幹線に乗った！




.




『ちょっと本当に……聞きたいこと多すぎて頭ショートしそう』


青猿くんは話してくれた


集合時間になっても来なかった僕の昨日の言葉を思い出して、


先生から2人分の切符を奪い取って逃走してきたらしい






こ｢お前の家はさとみくんに行きながらLINEで聞いてたから｣


『……僕を連れてきたせいでクラスの人と同じ新幹線乗れてないですけどね』


あぁもう…なんでこんな天邪鬼なんだろ…！


青猿くんのことだからきっと｢ほんとだよ！莉犬くんとるぅとくんと一緒に大富豪する予定だったのに！！｣とか言いそうだけど…







こ｢うーん…まあそれもそうだけどさ

Aと一緒なら別にいいかな｣


『……はあ…』





え、怖い怖い


え、この人そんなこと言うような人だっけ…？


今まで僕に向けてきた表情からは想像できない笑顔


ファンの子に向ける笑顔とも何か違う





『な…なんですか』


こ｢……別に？｣


はぐらかされた…


なんだろ…魔法使いに素直になる魔法でもかけられたのかも


だとしたら早く解いてあげよう()


青猿くんに素直キャラは似合わないでしょ





.





『あの…寝たんですか？』


隣でスースー寝息をたてながら青猿くんが寝ている


頭がかくかくしてるから窓側にもたれかけさせてあげとこう


僕優しいからね()


なんて考えてたら携帯がバイブしてる


見ると莉犬だった

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