きっとそれもほんの戯言なのだろう ページ2
やられた。私はまんまと嵌められたのだ、煉獄さんに。最初からあの人は私を監 禁するつもりだったのだろう。あのカウントダウンだって二秒から始まってたし。柱の脚力に勝てる訳ないし、逃げる余地なしだ。結果私は見事煉獄さんに捕まり首の後ろに手刀を食らい昏倒。目が覚めれば暗いし見知らぬ部屋にいるし方足には無骨な枷がはめられてるしで。これは、もう、完全にあれだ、飼われる。
｢おや、目が覚めたのか｣
｢なんですかヤン獄さん｣
｢いや俺も一応いきなり手刀を食らわせたのは悪かったと思っているぞ。お詫びにどら焼きを買ってきたので一緒に食べようではないか｣
そうじゃない。いやそれはそれで何してくれてんだって感じだが今はそちらではなく。
食べ物なんぞで私がこの状況を許容するとでも思っているのかこの人は。許容できないがどら焼きに罪は無い。貰おう。
煉獄さんは私の隣に座って高そうな紙袋からどら焼きを二つ取り出し私に片方をくれた。
｢何か聞きたいことはあるか？ 何でも聞いていいぞ｣
｢ここ何処ですか｣
｢それは秘密だ｣
｢何で私煉獄さんに誘拐されて閉じ込められてるんですか｣
｢君のことが好きだからだが？｣
｢どうやったらここから出してくれるんですか｣
｢今のところ君をここから出す予定はないな！｣
煉獄さんが私を好きだということと今のところここから出る方法はないということがわかった。
くそっ…絶対に脱出してやるからなと心の中で決意しながらもらったどら焼きを口に入れる。うまい。人生でこんなに美味しいどら焼き食べたことない。口が止まらない。さすが柱。
｢美味いか？｣
｢……へぇ、まぉあ｣
｢そうか、それは良かった。…やはり君は食べてしまいたいほど愛らしいな｣
そう言い煉獄さんは私の口端に付着した餡子を取る。
笑顔が美しい。何で私がどら焼き食べてるだけで煉獄さんに食べられるのか分からないが、目を細め緩やかに口角をあげ、こちらを観察するように眺められるのは、緊張するので止めてくれ。
緊張から早く開放されたくて、急いで残り半分のどら焼きを口に押し込む。
｢ああ、急いで食べたら喉に詰まるぞ。時間はいくらでもあるから、ゆっくり食べるといい｣
｢…｣
心配そうに私の背を撫でる煉獄さんの手は優しくて。
本当に、なんでこんな優しい人が私の足に枷をはめ、私を閉じ込め、私を好きなんだろう。
やけどしてでも触れ合ってたい→←君の和音と手を取り合えない:煉獄杏寿郎
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まめ(プロフ) - marymarimomaryさん» めちゃくちゃお恥ずかしいです…別で保存してる分は修正したのでこっちも修正した気になってましたとても恥ずかしいです報告と応援ありがとうございます (2019年10月7日 7時) (
レス) id: 3642bc1b71 (このIDを非表示/違反報告)
marymarimomary(プロフ) - 写真家はレイピアではなくサーベルです。更新がんばってください (2019年10月6日 19時) (レス) id: c23eaa7cd9 (このIDを非表示/違反報告)
シナ(プロフ) - 夕美さん» すみません、忘れてました。ご指摘ありがとうございます。 (2019年1月22日 21時) (レス) id: 43e26c0f2f (このIDを非表示/違反報告)
夕美 - オリジナルフラグちゃんと外して下さい、違反です。ルールくらい確認しましょう。 (2019年1月22日 21時) (レス) id: 42f7d9fc87 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まめ | 作成日時：2019年1月22日 21時
