青くんと赤くん ９*

無機質と暖かさ ページ32

弁護士×パラリーガル
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s side






o｢ただいま。｣




仕事モードなのか声に暖かさがない。
仕事中の智くんはクールな無機質。





s｢おかえり、先帰ってきちゃってごめんね？｣








智くんは小さな弁護士事務所の弁護士。
俺はそこで智くんのパラリーガルをしてる。






小さな事務所だから智くんのスケジュールから書類までなんでもやる。





今日は出先からそのまま帰宅してきた。






o｢大丈夫だよ、どうだった？｣




声に暖かさが戻った。
優しいいつもの智くんに。



s｢バッチリだよ。｣





安心したようにふわりと笑って、抱きしめてくれた。






s｢あ、晩ごはんは？｣






o｢事務所で食べてきたよ。｣







よかった、先に済ませておいて。






s｢じゃあ、コーヒーいれるね。｣





帰り道にモンブランをみつけて買ってきたから、一緒に食べよっと。






コーヒーを入れに行くと智くんはソファーに座って本を読み始めた。





スーツシワになっちゃう。
でも、スーツを着て足を組んで本を読む智くんはすごくかっこいい。





だから、俺も強く言えないんだよね。
本を読む時にメガネをするのも端正な顔にすごく似合ってかっこいい。






s｢智くん、コーヒーはいったよ。｣






o｢ありがとう。｣





s｢あとね、帰りにモンブラン買ってきたの。

一緒に食べよ？｣





o｢うん、いいね。｣





少しこっちを見て笑ってくれる智くんにキュンとして、
ごまかすように冷蔵庫に向かった。



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