青くんと赤くん ９*

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s｢でもね、成瀬さん、貴方の隣を決めるのも成瀬さんだけなんです。

僕じゃダメですか？｣





成瀬の心はもう揺れていない。
強く櫻井と同じように見つめ返す。





o｢許されるのならば僕も貴方の隣にいたいです。｣






櫻井は優しく微笑む。
もう、答えはひとつだけ。






s｢僕の心と成瀬さんの心が同じなら誰にも責められませんよ、成瀬さん。｣






o｢櫻井さんはいつも僕の心をかき乱しますね。｣





s｢ふふ、そんな僕を好きになったのは成瀬さんですよ。

それに成瀬さん、僕の前でくらい自分を許してください。｣





o｢自分を許す…｣






s｢そうです、自分を責め続けてたら壊れてしまいますよ。

そんな成瀬さん見たくないです。｣





成瀬はしばらく悩んだ後、口を開いた。





o｢わかりました。｣






櫻井はとびきりの笑顔で笑った。






o｢櫻井さんはほんとに百合の花そっくりだ。｣








s｢百合の花僕大好きです、明日一緒に買いに行きません？｣





o｢いいですね、買いに行きましょう。｣






成瀬は櫻井を強く抱きしめた。
目を細めて微笑み合う。






その空間は幸せで満たされていた。





lily flower.〈百合の花〉
花言葉 純潔･高貴･壮大な美




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