青くんと赤くん ９*

突然の ページ15

o side







s｢もうすぐお盆だね。｣







o｢そーだな、翔くんは会社休めるの？｣






翔くんは大企業の会社員。






s｢お休もらったよ！うーんとね、５日間！｣






o｢けっこう長いね。｣







そんな休みは正月以来だな。
どこか行くのかな。







s｢でもね、ずっとお家にいたい。｣







o｢珍しい…どうして？｣





隣に座ってた翔くんの腕を引っ張って俺の膝の上に乗せる。






s｢ずっと智くんと一緒にいたいもん。｣







俺の首に腕を巻きつけてぎゅっと抱きついてくる。
そんな翔くんのサラサラな髪を梳く。








o｢お出かけしたって一緒だよ？｣






s｢俺だけの智くんがいい。｣






今日の翔くんはいつになく甘えん坊。
可愛いけどちょっと心配になる。







o｢いつだって翔くんだけのものだよ。｣





s｢ううん、外に行ったらみんな智くんがかっこよくて振り向くもん。｣






は、この子はほんとに…
振り向いてるのは確かだけど全部俺じゃなくてお前目当てだから！





鈍感すぎだろ…。
言ったところで分かってくれないから流そ…






o｢そっか、じゃあずっとお家デートしよ。｣







s｢うん！｣





満開の笑顔で返事する翔くんは
すっかりご機嫌さん。






かわいい。






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