青くんと赤くん ９*

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o side




やってしまった…。





後輩に愛想振りまく翔くんに嫉妬した。
そんなことで簡単に翔くんを傷付けた。





鍵を置く翔くんの傷ついて、泣きそうな顔。
あんな顔にさせたのは紛れもなく俺。





ちゃんと伝えれば翔くんならわかってくれたのにそれさえもせずただ後輩に嫉妬して恋人を捨てるなんて、最低にも程がある。






釣り合わないのは翔くんじゃない、俺だ。




すぐに追いかければいいのに引くに引けなくて追いかけられなかった。
ちっぽけなプライドのせいで。






大切な人を失ってまで守るようなプライドでもないのに。






謝りたくて翔くんに電話をかける。
でもいくら鳴らしても出ない。






本当に終わったのかな。
でもどうしても謝りたくて、翔くんの家まで行くことにした。





いますぐにでも楽にして上げたくて。




きっとチャイムを鳴らしても出てくれない。
最近使ってなかった合鍵を使ってドアを開ける。





そうだ、会いに来てくれるのはいつも翔くん。
俺が無理やり連れて帰る日も多いけど。





そんなに愛してくれてる人をあんなにほったらかして傷つけた。





o｢しょうくん。｣





s｢さとしくん？…何しに来たの？

別れ話ならさっきしたよ、これ以上何を話すの？｣






たくさん泣いたんだろう、鼻声になってる。
一瞬こっちを向いたけどすぐにそらされた。






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