電話 kn side ページ22
kn side
Aに背中を押されて出た飲み会。珍しくグルッペンも来るって言ってたんやけど結局来れなくなってもうたらしい。いやいつもの飲み会やんけ！
メンツはトントン、ゾム、ロボロ、シャオロン、そして俺。大先生が来ないのも珍しいな。
｢それで？えろ小僧のゾムさんは最近どーなんです？｣
いつもの如くシャオロンのえろ小僧弄りが始まって、わいわいと騒ぎが大きくなっていく。
俺はというと頭ん中からAが離れんくてぼーっと静観していた。
｢シッマさんも女見つけたらどーですかぁ？｣
｢ないやろ！シッマに女ぁ？こいつに合わせられる女の子なんておらんて！！｣
｢…は？｣
いつのまにか矛先は俺になっていた。だがそれよりもや。俺に合わせられる女が居らん？お前らAのこと知っとるやろ？
なんならゾム、お前はこの前うちに来てその話したやん。
｢…お前ら、Aって名前に心当たりあるか？｣
｢A…？知らんなぁ。大先生の新しい女か？｣
｢シッマから女の名前出んの珍しなぁ｣
震えた声で出した質問は、呆気なく答えられた。
嘘やろ、こんな事ってあるんか？
しかし分かってもうたんや、Aの名前を出した時点で。
この場にいる俺以外の奴が全員Aの事を覚えていない。
｢すまん、俺帰るわ。｣
｢え、ちょ｣
｢どないしたん！｣
慌てるメンバーを無視してお金を置き、家路を急ぐ。
誰か、誰か他にいないんか。俺以外にあいつを覚えてるやつは、
最近使わなくなったスマホを取り出して電話帳を漁り、電話をかけた。
2回のコール音の後に、応答の声。
“もしもし〜”
｢大先生！！｣
“うわ、どしたんシッマ。珍しいやん”
息を切らしながら電話口に向かって叫ぶように呼びかけた。走りまくったからか居酒屋はもう見えない。
｢ききたいことあんねん、｣
“なんや、言うてみ。”
俺の家が見えてくる。もう少しで確かめられる、ｰｰｰがいるかどうか
｢あれ…｣
“シッマ？”
｢何やったっけ。｣
俺の家には何がある？
大先生に何を聞こうとした？
俺は、なんで急いで家に帰ってたんや…？
｢なんでもないわ、じゃあな。｣
“はぁ！？まぁええけど…元気になったみたいで良かったわ。今度飲み行こな。”
｢はいよ。｣
電話を切り、切れていた息を整えた。飲み会に戻んのも面倒いな。このまま帰るか。
そうして俺は家への階段を登った。
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紗音(プロフ) - ゼロさん» コメントありがとうございます！そこに関しては読者様のご想像にお任せ…というつもりでしたが私の中では｢お前は消えてくれるなよ｣と言わせてました！これからも頑張ります〜！！ (2020年8月10日 1時) (
レス) id: 49310bd778 (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ(プロフ) - 質問なんですが、最後の番外編の夢主が聞き取れなかったknさんの言った言葉がすごい気になってしまって、色んな言葉が当てはまるので、もし決めてあれば教えていただきたいです！ (2020年8月10日 1時) (レス) id: f5adb14e6d (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ(プロフ) - ｷﾞｬｱｱｱｱ素敵な神作品ありがとうございます！まじ感動…knさん…心あるやないか！(似非) これからも頑張ってくださいいい！！(質問があるので続きます) (2020年8月10日 1時) (レス) id: f5adb14e6d (このIDを非表示/違反報告)
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