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Mr.カミサマ kn side ページ20

kn side

あの日からAの体調はどんどん悪くなっていった。
毎日起こしてくれてたんも辛そうやったから止めたし、帰ってきても横になっとる事が増えた。これも身体が透けていくことに関係してるんか。

『あ、おかえりぃ。ごめんね、横になったままで。』
「…おん。」

ソファからあまり動かなくなったAは食いもんもあまり取らんくなった。幽霊になって初めて家に来た時バクバク飯食っとったんが嘘みたいや。

それはまるで俺がAと一緒にいられるタイムリミットを明確にしていくようで。

こいつを消さへん為には、こいつを忘れたらあかん。
せやけど記憶を保持し続ける方法なんて知らんから、とりあえず日記を書くことにした。まぁやった事もないから適当にあったことを書くだけなんやけど。

時々昔の思い出も書いた。あいつと色んな場所に行った思い出を。

俺は、俺だけはAを忘れる訳にはいかんから。

『シッマ…?どしたの。疲れた顔してる。』
「ん、すまんな。ちょっと仕事が立て込んでてん。」
『そーかぁ。無理はしちゃだめだよ!』

にへら、と笑ったA。無理してんのはお前やろ。なんで俺の心配なんてすんねん。

てか、なんでこいつが消えなならんの。俺を守って死んだんや、俺の寿命分け与えたり出来へんもんなんか?
疑問が浮かんでは消えていく。全ては現実という厳しい理によって。

だけどな、それをぶち壊す覚悟は出来てんねん。神様でもなんでもかかってこいや。

「お前は自分の身体の事考えや?」
『珍しい…シッマが優しいんだけど!』
「いつでも優しいやろ!」

ベランダで吸っていたタバコの煙が空へと立ち上るのを右手で掴み取る。
開いた手には何も無い。当たり前や。そんな無謀な事誰も出来るとは思わない。

きっと今のAも同じような状況なんやろなって。実体のないフワフワとした物を留めようともがいていることが。
記憶を消してく?Aが消える?上等や。受けてたったろうやないかい!

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紗音(プロフ) - ゼロさん» コメントありがとうございます!そこに関しては読者様のご想像にお任せ…というつもりでしたが私の中では「お前は消えてくれるなよ」と言わせてました!これからも頑張ります〜!! (2020年8月10日 1時) (レス) id: 49310bd778 (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ(プロフ) - 質問なんですが、最後の番外編の夢主が聞き取れなかったknさんの言った言葉がすごい気になってしまって、色んな言葉が当てはまるので、もし決めてあれば教えていただきたいです! (2020年8月10日 1時) (レス) id: f5adb14e6d (このIDを非表示/違反報告)
ゼロ(プロフ) - ギャアアアア素敵な神作品ありがとうございます!まじ感動…knさん…心あるやないか!(似非) これからも頑張ってくださいいい!!(質問があるので続きます) (2020年8月10日 1時) (レス) id: f5adb14e6d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紗音 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年6月4日 18時

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