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sha｢遅くなってごめんな。｣
『ううん。しっかり来てくれたじゃない！私嬉しいよ。それに、』
ヒーローは遅れてやってくるものでしょ？
久しぶりに見るAの心からの笑顔だった。もしかしたら歯を見せて笑うことすらして来なかったのかもしれんな。
俺がやってきたことは無駄じゃなかった。落ち込んで、泣いて、立ち直って。目まぐるしく過ぎたタイムスリップの体験が全て今に繋がっている。
そう思うとちょっとだけ目頭が熱くなった。
sha｢あんな、俺Aに話したいこといっぱいあんねん。内緒にしてた事も、いっぱい。｣
『うん。私もだよ。シャオちゃん。』
sha｢だから、これからは前みたいにいっぱい話しよな？これからは絶対避けたりしない。だから、｣
煮え切らない俺を見かねたのかふわり、とAのベールが揺れた。舞い上がったそれに気を取られていた俺は彼女に引っ張られてよろつく。
投げ捨てられた重そうなブーケ、普段より濃いめのメイク、そんなものはもう気にならなくて。
ただ触れ合った唇を、ずっと望んでいたその行為を感じていたかった。
わっ！と湧き上がる歓声。Aのオカンなんて泣いとるやないか。
てか結婚式の目玉イベントがAからってのはちょっとダサいなぁ…
『こういう時って目を閉じるもんだよ？シャオちゃん。』
sha｢お前が急にするからやんけ…｣
『ふふ、だって遅いんだもん！どうでした？花嫁からのキスは。』
sha｢そんなん…｣
最高に決まっとるやん…。ついさっきまでの葛藤なんやったんまじで。悩むことなんて無かったんやないか。
はぁ、と一息ついて続ける。
sha｢じゃ、順番逆になってもうたけどこれだけは俺から言わせてくれん？｣
『はい。どうぞ？』
sha｢俺と幸せな未来を歩んでください…だめ？｣
『なんで不安になってるの？こちらこそ！私もシャオちゃんと未来を生きていきたい。』
よろしくお願いします。その言葉の後には割れるような歓声が響いた。お前らの声の上限やばない？どこまでいけんねん！
完全に忘れとった神父が俺達にペンを差し出す。
目の前には結婚証明書。迷わずに名前を書いた。すぐに隣に並ぶのはAの名前。
賛美歌が俺たちを祝福する。相変わらず服は黒スーツだけれど、隣にはAがいる。
俺、やり遂げたんやな。
そしてドタバタな式は終わりを告げる。降り注がれる片側からのフラワーシャワー。
帰ろう、俺たちの未来へ。
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紗音(プロフ) - 椿さん» 泣かないでください！？読んで下さってありがとうございます！ (2020年8月17日 23時) (
レス) id: 49310bd778 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - ね"ぇ、い"ま"か"ら"な"く"よ"((号泣 (2020年8月17日 22時) (レス) id: 37e6844d54 (このIDを非表示/違反報告)
紗音(プロフ) - 桜花さん» お待たせしました…！ありがとうございます〜！！頑張って次早めに出しますね！！ (2020年6月1日 18時) (レス) id: 49310bd778 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 紗音さん» 完結おめでとうございます〜！！めっちゃかっこよかった...！！最高でした！！次作も楽しみに待ってますね！！ (2020年6月1日 16時) (レス) id: 5ecfd5bd4f (このIDを非表示/違反報告)
紗音(プロフ) - 林檎さん» ありがとうございます…！早めに次出せるように頑張りますね！！ (2020年6月1日 10時) (レス) id: 49310bd778 (このIDを非表示/違反報告)
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