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4-3 ページ16

『っぷは!ちょ、なにすんの!!』
sha「はは!びしょ濡れやん!俺もやけど。」

初夏のプールは案の定冷たかった。これおっさんやったら完全に風邪ひくやつや。

sha「だから言ったやん。消毒。とあれや、こん中やったら泣いてもわからんやろ?」
『しゃお、』
sha「気づけんくてごめん。助けるって約束したのに。」

あの時知らないふりをして今までのうのうと生きてきた俺に腹が立った。こいつを傷つけた奴をどうにか出来るのは過去のこの時間にいる俺しか居ないのに。
今の俺にはどうすることも出来ないのに。

『ううん。いいの』
sha「A?」
『シャオちゃんはやっぱり、私のヒーローだよ。』

そう言って俺の背に手を回したAから伝わってきたのは彼女の体温と、冷たい水温のせいだけではない震え。
応えるように抱きしめる。思っていたよりでかい身長差。こんな小さい身体で、男子に対抗なんて出来るわけないよなぁ…

sha「俺のことは怖くないん?」

少し、ほんの少しだけ震えた声で呟く。

『怖くないよ。シャオちゃんだから、怖くない。』

安心してもいいのか。脈ナシと捉えた方がいいのか。
まぁ、どちらでもいいか。いまの俺はそれでいい。

気づかれないよう、そっと彼女の濡れた髪にキスを落とす。
いつか、この先俺を好きになってくれる時が来ればいい。その時の為に、お前の為に俺は頑張れるから。

『しゃ、しゃおちゃ』
sha「ん?どしたん」
『寒い…』

擦りまくって赤くなってたAの唇は寒さで青く、顔色も心做しか悪い。
やべ、この後のことなんも考えてなかった。

sha「すまん!あがろか!!」
『うん…』

プールに入る時投げ捨てた自分の学ランをAに羽織らせて家路を急ぐ。
途中先生に見つかって逃げたから明日怒られるかもしれんけど…あれやな。明日の俺、すまんだら。

そして今の俺は現代へ。


________________________

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紗音(プロフ) - 椿さん» 泣かないでください!?読んで下さってありがとうございます! (2020年8月17日 23時) (レス) id: 49310bd778 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - ね"ぇ、い"ま"か"ら"な"く"よ"((号泣 (2020年8月17日 22時) (レス) id: 37e6844d54 (このIDを非表示/違反報告)
紗音(プロフ) - 桜花さん» お待たせしました…!ありがとうございます〜!!頑張って次早めに出しますね!! (2020年6月1日 18時) (レス) id: 49310bd778 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 紗音さん» 完結おめでとうございます〜!!めっちゃかっこよかった...!!最高でした!!次作も楽しみに待ってますね!! (2020年6月1日 16時) (レス) id: 5ecfd5bd4f (このIDを非表示/違反報告)
紗音(プロフ) - 林檎さん» ありがとうございます…!早めに次出せるように頑張りますね!! (2020年6月1日 10時) (レス) id: 49310bd778 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紗音 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年1月2日 21時

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