【◇】ないものねだりな俺らの恋２

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「私達のクラスは、メイド喫茶に決まりました！」


無事にテストも終わりホッとしたのも束の間、次は文化祭の準備と大忙しだ。

高校って色々な行事があって、それも中学の時より規模も大きいから気後れしてしまう。


「男子もメイドになんの？」

「その方がウケそうだよね！そうしよ！」

「うわーまじかよ！！」


委員長の言葉にクラスの男子が文句を言うも、でもみんなどこか楽しそうだった。



「男子もメイドさんだってよ！」

「俺がメイドとかやばくね？通報されそう。」


金丸君に話し掛ければ、面白い答えが返ってきて思わず吹き出してしまう。


「…おい、何笑ってんだよ。」

「だって、通報って…！それに金丸君がメイド服なんて着てるの想像したら……」


だめだ、笑いが止まらない。

クスクス笑ってしまうも怒られる気配はなくて、前よりも話しやすくなった金丸君と喋るのが楽しかった。



「残れる人は放課後残って準備進めてきます！」


なるべくなら手伝いたいけど、部活終わってからだと少し遅すぎるかな。


「後一ヶ月しかないから、用ない人はなるべく残って手伝ってよね！！」


委員長の横にいた文化祭実行委員の白木さんが、圧をかけるように私達に投げかける。

くじ引きで実行委員になってしまったのを根に持っている様子だった。


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