あれ、なんかデジャブ ページ32
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「はいおはよう茅ヶ崎くん早速で悪いんだけどこれ手伝って貰ってもいいかなごめんねありがとう」
「待って待って俺まだ何m「よーし頼んだ」…うぃっす」
朝、会社で茅ヶ崎くんに荷物運びを頼む
あれ、なんかデジャブ
と呟きながら彼は立ち上がる
「ごめんね、明らかに1人じゃ持てない量の荷物を頼まれちゃって」
「Aならそれくらい1人でいけるでしょ」
「私か弱い乙女なんですぅ」
「……」
「そんな冷めた目で見ないでお願い」
私はここで、昨日の会話を思い出した
そういえば茅ヶ崎くん、昨日頭痛いって言ってた…
私は荷物が置かれている私のデスクに向かいながら、後ろを歩く茅ヶ崎くんに尋ねる
「茅ヶ崎くん、頭痛いのは大丈夫？」
「昨日よりはマシかな、沢山寝たし」
「…ごめん、こんな時に荷物運び手伝わせちゃって…」
「いいよ、大丈夫」
そう言ってくれる茅ヶ崎くんはいつも通りだったから私は少し安心する
茅ヶ崎くんに荷物を少し持ってもらい
私達は資料室に向かう
「…重い…腕ちぎれる…」
「男の子なんだから頑張れ」
「俺Aより力ない自信あるから」
「じゃ腕相撲で決めようか？」
「俺が勝ったら魔法のカード」
「私が勝ったらスイーツ食べ放題」
周りに人がいないことを確認し、近くにたまたまあった棚の上で腕を組む
「「よーい、ドンッ」」
の合図で腕相撲開始
人気のない廊下で低レベルな争いが始まる
「…腕…全く動かないんだけど…」
「てか…茅ヶ崎くん…私と互角とか…力無さすぎ…」
「お前…それ自分のこと…力無いって…言ってるみたいな…もんだぞ…っ！」
うぅぅぅぅ…
とお互いの小さなうめき声が響く
「…何やってんだ…？」
「「っ！？」」
腕相撲に夢中になっていた私達は声をかけられて、初めてそこに誰かいたことに気付いた
私達は勢いよく手を離し、声のした方を勢いよく振り返った
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作者名：菜の花 | 作成日時：2020年5月22日 23時
