入ってるからね ページ23
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時刻は20:00
時間的にも遅いし、そろそろ帰ることになった
ヨーヨーを見た後、東さんたちに誘われてお酒を少し飲んだ
お酒も、臣くんとガイさんの作るつまみもとても美味しくて私は少し上機嫌になっていた
「夜遅いし、送ってく」
談話室のソファでゲームをしてた茅ヶ崎くんが立ち上がりそう言ってくれる
でもさすがに遅いし迷惑だと断ろうとすると
「ついでにコンビニ行きたい」
とのこと
「ほら、はよはよ。置いてくよ」
「あっ、うん、今行く！」
慌てて玄関に向かう
みんなも後ろから着いてきてくれた
「また来てくださいね！」
「うん！ありがとう。ナイラン再演も楽しみにしてるから！」
「気合い入るっす」
「やる気プンプンヨ！」
「プンプン…？」
「満々？」
「それダヨ！」
安定のシトロンくん
その言葉が分かる真澄くん、流石です
「じゃぁね！今日は本当にありがとう！」
みんなにお礼を言って私は寮に出た
「皆、いい人すぎるな〜」
「それな」
「もちろん茅ヶ崎くんもそこに入ってるからね」
「まじか」
私の少し先を歩く茅ヶ崎くん
顔は見えないけど、声が嬉しそうだった
「茅ヶ崎くんがチケットくれたから、こんな素敵な人たちに出会えた。茅ヶ崎くんはいい人だよ」
「なに急に」
「別に〜？」
ふふふっ
と笑いながら茅ヶ崎くんの隣に並ぶ
「…最初はさ、Aと絶対仲良くなれないと思ってた」
「え、なに急に」
「大人しくて、ずっと1人でいたから、俺とは住んでる世界が違うなって思ってさ」
「でもそんな人間にチケットくれたのは茅ヶ崎くんじゃん」
「それな、俺もびっくりだわ」
「私もびっくりだよ」
彼は月は雲で隠れているが、星が輝く空を見上げながら、ふぅ、と息を吐き出す。
「…まぁ、今は違う意味でびっくりだけど」
「どゆこと」
「Aの強引さにびっくり」
「なんだよそれーー！」
私は彼の腹に1発グーパンを決め込む
彼の、ｳﾞｯ、といううめき声が口から漏れて、私は思わず笑ってしまった
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作者名：菜の花 | 作成日時：2020年5月22日 23時
