友達【茅ヶ崎至】 (ページ3)

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1個くらいは食べようかとページ3

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店内は女子がほとんど

だから茅ヶ崎くんと中に入った時、視線が一気にこっちに集まった

「え、無理帰る」

「待て待て待てお願い帰らないで」

「無理」

「ねぇ食べたいのお願い」

私の腕を振り払って店の外に出ようとする

それを全力で止める

「嫌だ帰る」

「分かった分かった帰りに魔法のカード買ってあげるから」

すると彼は動きをピタリと止めた

そしてゆっくりこちらを見る

「……ほんと？」

「ほんとほんと、だから、ね？お願い」

うーーーーーーーーーーーーーーん

と考えたあと

「………………わかった」

と小さく呟いた

唇をとがらせて言うから可愛い

「ありがとう」

定員さんに2人です、と人数を告げると席まで案内してくれた

定員さんは女性で、何度か茅ヶ崎くんの方をチラチラと見る

カッコイイもんね、彼、わかります

彼のかっこよさを語れって言われたら1日語っていられます

っていうのをこの前、パフェを一緒に食べた友人に言ったら引かれました

あ、彼に対して恋愛感情はありません

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「………めちゃくちゃ美味しい…どうしよう…」

「…見るだけで胸焼け」

この前来た時にはなかったメニューを注文する

クリームたっぷりイチゴもたっぷりプリン2個乗っててめっちゃ大きい

それを美味しい美味しいって言いながら頬張ってたら茅ヶ崎くんに若干引かれた

「食べる？」

「…いらない。俺はこのショートケーキで十分です」

「でも食べてくれるんだね」

「せっかく来たんだし、1個くらいは食べようかと」

でももうA見てるだけでお腹いっぱいだわ

という茅ヶ崎くん

片手にはスマホ持ってぽちぽちしてる

「もー！こんな時くらいケーキを堪能しなよ！」

「今推しイベ中なんで、大丈夫、味わってはいるから」

もう片手にはフォーク

スマホ画面を見ながらケーキ食べる彼

器用だ…

「でもほんと、美味しいな～ふふふ」

茅ヶ崎くんがゲームしてる時は話しかけても適当な返事しかしないことは知ってるので私は会話を諦めて食べることに集中する

だから、頬にクリームがついてることに気付かなかった

「A」

「な、にっ！？」

彼の手が顔に伸びて、私の頬に触れるから何事かと思った

「ついてる、クリーム……あ、これうま」

私の頬についてたクリームを指先で取ってくれた彼

舌を出してペロっとそれを舐めるからちょっとドキドキした

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