インチキエリート ページ13
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たまごサンドを食べ終え、パフェを食べる
溶けているアイスをゆっくりすくっている時、幸くんが口を開いた
「Aって、インチキエリートのこと好きなの？」
「えっ？っとと、わぁ！」
いきなりの質問で思わずアイスを落としかける
何とか落とす前にスプーンですくった
「…なんで急に？」
あ、莇くん顔赤、可愛いなぁ
って、そんな呑気なこと言ってる場合じゃない
「インチキエリートと話す時、凄い楽しそうに話すから」
「えー、友達としては好きだよ？」
「恋愛感情とかないわけ？」
万里くんがコーヒーを飲みながら聞いてくる
「ないよ〜？そもそも私なんかじゃ釣り合わないって」
「…そんなこと…ないと思うけど…」
莇くんが赤面しながらぼそっと言う
ぇぇえ可愛い
思わず頭撫でたわ
「ちょっ！？」
「可愛いね〜莇くん！」
「う、うっせぇ！」
あ、手はらわれた
「莇の言う通り、全然そんなことないと思うけど」
「もっと自分に自信持ちなよ」
「えへへ〜ありがと〜」
こんな素敵な人たちに言われるとお世辞でも嬉しいや
「って待って。なんか流れで茅ヶ崎くん好きみたいになってるけど違うからね？！」
「ほんとに違うの？」
幸くんが改めて聞いてくる
「うん、私、茅ヶ崎くんとは友達のままがいいと思ってるから」
趣味が合う友達って、会社だと茅ヶ崎くんだけだから
貴重なオタ友 無くしたくないし
「…そっか」
万里くんが、ぼそっと呟く
「そーそー、友達としてなら大好きだよ？」
「…それ、本人に絶対言うなよ」
「え？う、うん、言わないよ？」
万里くんが真剣な面持ちで言うから何事かと思ったけど
確かに、いきなり
私、茅ヶ崎くんのこと友達として大好きだよ！
なんて言ったら引かれるよね
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幸が
「Aって、インチキエリートのこと好きなの？」
って聞き出した時は驚いた
至さんが、Aさんのこと好きだって言うのを知ってるのは俺だけのはずだから
「インチキエリートと話す時、凄い楽しそうに話すから」
この理由を聞いて納得した
確かに、Aさん
至さんと話す時、すげぇ楽しそうだから
至さんのこと好きなんじゃね？って思ってた
でもどうやら彼女には恋愛感情はないらしく
友達としては好き
らしい
これは至さんに知られる訳には
いかねぇと思って
「…それ、本人に絶対言うなよ」
と、釘を指しておいた
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作者名：菜の花 | 作成日時：2020年5月22日 23時
