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もう既に嫌になった各々への返信に大きな溜息をつく


どうやら2時間半前に私が秀次のスマホを使って返信したことが爆弾通知の引き金だったらしい



まぁね。
うん。
一人一人見ていこう


まず出水くんね。

【海行かねーの】
【お前と行きたかったんだけど】
【集団嫌なら2人でもいいし】
【……なぁなんで三輪といんの】
【今日非番じゃなかった?】
【何か三輪からお前寝てるって来たんだけど】
【は?え?】
【なに三輪寝顔みてんの】
【無理死にそう】
【なぁ起きろよ】
【さすがに耐えらんない】
【凸していい?】
【三輪からやめろって来た】
【なんなん】
【起きたら連絡して】

以上15件




『……何かメンヘラ爆誕してる』

秀 「無視しろ」



いや流石に“起きたら連絡して”と言われているのにしないのも申し訳ない。


……いいや、とりあえず


おはよう。
私は海いいや〜。皆で楽しんできて〜


とだけ返しておこ






次、奈良坂透。
___と思ったが、彼に至ってはほぼ“三輪から離れろ”しか送られてきていなかったので後回し。







次、片桐





_________、





この人は本当に人を甘やかすのが上手いんだから




『……私が海行くって言ったら秀次来てくれる?』

秀 「……行くのか?」

『ん〜。あんまり気は乗らないけど』




【今寝てる、よな】
【起きたら連絡して】
【せっかくだし海行かないか?】
【砂浜散歩するだけでもいいし】
【俺的にはゆっくり過ごしたいだけだから】
【Aとの思い出増やしたい】
【……あと】
【三輪と距離が近いのは妬けるな】



片桐にしては珍しい一気送信と文面から伝わる焦燥感


彼の情緒を乱してしまった申し訳なさに行った方がいいのでは?と決断が揺らぐ




『(でもなぁ、)』







それでもやっぱり懸念点はあるし、







……あぁ、でもそっか





突如頭に浮かんだ対処法をそのままスマホに打ち込んで送信すると直ぐに既読の文字が付く



返信は


【全然いいよ。】


との事




『……行く事にします』

秀 「……そうか」




意向が変わった旨をグループトークに送るとまた一気に増えていく通知


これによって面倒くささが限界突破し、スマホを放り出して隣の人に寄りかかる



落ちてきた瞼に併せて膝に布がかけられる感覚を最後にもう一度夢の世界に入り込んだ



















秀 「……他の男の近くで寝るなよ」

・→←17歳の夏



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作者名:八月蝶 | 作成日時:2023年3月16日 16時

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