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｢うわー、人沢山だねー｣
スーパーと言ってたものの。
辿り着いたのはショッピングモール。
パーカーを着て、
フードを被りたいところなのだが、
バレるのが怖い為、
ロングコートを羽織っている。
｢………さっさと済ませましょう…｣
｢んぇー?ちょっと遊んでいこうよー。
ゲームセンターとかあるでしょ、此処｣
何言ってんだ此奴は。
｢はぁ…!?面倒極まりないです…｣
｢行こうよ行こうよー。
買い物だけじゃつまんない〜｣
駄々こねるんじゃない……子供かよ。
ってか、
誰のせいで買い物来てると思ってるんだ。
｢思い出作り…しようよ。
卒業したら、会えなくなるかもしれないし……｣
｢…はぁ……はいはい。遊べば満足なんですね｣
溜息を吐き、そう告げる俺。
｢うん!!満足だよ…!!｣
彼の笑う顔に弱いのかと思えば、
悲しそうな顔にも弱かった。
会えなくなる…ね。
その言葉が、何故か印象深かった。
────────
ゲームセンターに行くだけかと思えば、
その後も、色々回るらしい。
｢Aってさー、
ゲームセンターとかで遊ばないの?｣
｢……偶に｣
｢へー…黒だってこと、バレたりしないの?｣
｢パーカーを着て外出しないようにしてるんで。
…多分、大丈夫かと｣
｢そっかそっかぁ……
いやー、Aのこと知れて嬉しいよ｣
そう言って米津さんは俺に笑いかける。
｢そうですか｣と、俺は素っ気なく返した。
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作者名：朔月α x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/082301153/
作成日時：2018年9月11日 20時
