Secret. Part6 (ページ21)

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いつかの日のように、

歩行人にジロジロ見られながら自宅へと辿り着く。

｢……わざわざありがとうございました｣

｢全然良いよ。

もう大丈夫だと思うけど、お大事にね｣

そう言いながら俺にスマホを差し出す。

やっと帰ってきた…。

｢……はい｣

｢じゃあまた明日ね、A｣

米津さんは俺の頭をポンポンと軽く叩き、

笑みを浮かべると、背を向けて歩いて行った。

1人になった玄関前で、

先程手をのせられたところに、

不意に自分の手をのせた。

…………俺何やってんだろ。

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｢曲編集曲編集…っと……｣

ゴロンとベッドに寝転がり、ヘッドフォンを装着。

製作途中の曲を聴く。

｢………………まあ、こんなもんかな…｣

黒らしさはあると思う。

別に他人の評価の為に作っている訳ではなく、

自分がやりたいからやっている。

黒での活動もそうだ。

別に有名になりたくて始めたんじゃない。

でもどうにかして、

｢別の自分｣を作りたくて。

そして何より、少しでも…

…ハチさんと、同じようになってみたかった。