file.60 ページ28
走る。しか言葉が浮かばない。
陸上部4人から、逃げるように走る。
酷くないですか。
何で帰宅部が陸上部と勝負なんですか。
また注目されるし…最悪だ。
鉢巻をたなびかせながら走る。
頑張れ、ゴールテープはすぐそこだ。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「ゴール!!1位は黒組でした!!」
放送部のアナウンスが響く。
あぁ…疲れた……。
そして、ゴール直後で止まった自分が悪かった。
「あ…危ない!!」
「………え?…うわっ……!?」
2位と3位が接戦だったらしく、
どちらも俺の姿を認識しておらず、2位でゴールした女子に思いっきりタックルされるような形で衝突する。
俺はうつ伏せのまま倒れた。
「痛っ……」
うつ伏せから、ゆっくり仰向けになると、
女子生徒に見事に馬乗りになられていた。
そのお陰で、相手に怪我はなさそうだ。
「あ…あぁ…すいませんすいませんすいません!!」
女子生徒は立ち上がる。
「全然大丈夫ですよ。怪我…ないですか?」
「私は全然……でも─」
「あぁ、俺は大丈夫です。
怪我がないなら良かったです」
よいしょ…っと、俺は座り込む形になる。
「本当に…すいません」
「気にすることないです。
…ほら、貴方の組、皆待ってますよ」
俺が促すようにそう言うと、
女子生徒は申し訳なさそうに一礼し、
組のテントへ戻っていった。
俺はゆっくり立ち上がり、退場門へと駆ける。
「っ……結構、痛い…」
両膝を見ると、かなりの血が出ていた。
「A!?大丈夫!?」
「あぁ…どうも」
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美怜(プロフ) - 影からずっと最初の方から見てました!続編おめでとうございます!作者側として、とても嬉しいですよね!短編集の合作の事なのですが、良かったら参加させてもらえないでしょうか…?元々私も短編集的なのいいな〜と軽く考えていて…。どうでしょうか?(長文失礼します (2018年5月30日 19時) (レス) id: a91e59d2ae (このIDを非表示/違反報告)
朔(プロフ) - あみぃさん» ありがとうございます(T_T)励みになるコメント感謝です…!あ…1弾から!!本当にありがとうございます(´▽`) (2018年5月30日 18時) (レス) id: 14946c236c (このIDを非表示/違反報告)
あみぃ(プロフ) - 続編おめでとうございます!(?)この作品を見つけてからずっと続きが気になって気になって仕方がないくらい私にとってどストライクなお話でした!これからも頑張ってください!! (2018年5月30日 18時) (レス) id: 17101a95b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朔月α x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/082301153/
作成日時:2018年5月30日 7時