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「へぇ、強いんだな」
「そうでもないわよ。あら?あなた面白い匂いしてるのね。あなた何者?」
「お前に話す義理はない。それにお前、人の子だな」
「だったら何よ。そう、それじゃあ私と勝負しましょ。貴方が勝てば、、、そうね。あなたの言う事なんでも1つ聞くわ。そのかわり私が勝ったらここに名前書いて」
そう言って女は不思議な香のする紙を差し出した。
ーーーーー最初は暇つぶしのつもりだった。
人の世界にも妖の世界にも馴染めない、それならこの女と遊んでやる。
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結果は両引き分けだった。
最終的に折れたのは俺の方で、紙に名前は書かなかったが代わりに名前を教えた。
引き分けということで女も名を教えてくれた。
彼女の名前はーーーーー夏目レイコと言うらしい。
何度か森で出会ううち、俺たちは色々なことを話すようになった。
レイコは人間で、人ではないものを見ることができること。それ故人間から忌み嫌われていること。出会う妖に勝負を挑み、負かした相手にはさっきの紙に名前を書かせていること。
話を聞くばかりではフェアじゃない。人間でも妖でもない半妖である事を打ち明けると少し残念そうなやっぱりねと納得したような表情をして、それから2度とこの森を訪れなくなった。
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あまね(プロフ) - 好きですぅぅ (10月5日 22時) (レス) @page4 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くまの助 | 作成日時:2022年8月8日 22時