俺に落ちるまで 8【及川徹】 (ページ43)

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890話ページ43

静かな場所で2人だけの空間の中でこの長い沈黙に耐えられなかった私は泣きそうになったが、耐えて謝ったけど声が震えているのが多分研磨くんに伝わってる

研｢ぷっ｣

すると、研磨くんが肩を震わせて何かを吹き出すように笑っていた

あ｢え？｣

研｢俺が怒ってるって思って必死になるA面白すぎ｣

｢今の動画撮っとけばよかった｣なんて私の方に向いたと思ったらめっちゃ笑ってるからそんな研磨くんを見て私は堪えてた涙がすーっと流れていった

研｢え、ごめん｣

｢怒ってないから｣と私が泣いてるのを見た研磨くんが焦っていた

あ｢っ、ばか…研磨くんのばか｣

研｢Aごめん、やりすぎた｣

あ｢もう知らない｣

研磨くんが私の頭を撫でながらぎゅっと抱きしめてくれてるけど、私はムスッとした

でも、本心はめちゃくちゃ嬉しい…でも絶対研磨くんには言わない

だって、またからかわれるから

研｢もう俺の事なんて嫌いになった？｣

首を傾げる研磨くんが可愛すぎて嫌いになんてなれる訳がなかった

あ｢き、嫌いなわけないじゃん｣

研｢じゃあ好き？｣

あ｢…う、うん｣

何この言わされてる感…
研磨くん、ずるいよ、ほんとに

他の女の子にもそうやって笑えば研磨くんきっとモテるのに

もったいないと思うのは私だけなのかな？

研｢よかった…俺も好き｣

そう言った研磨くんの視線が熱いのは気の所為かなって思った

あ｢…｣

取り敢えず仲直り？できたから鉄くんの所に戻りたいんだけど、研磨くんが離してくれない…

しかも距離がめっちゃ近い

お互いの鼻がぶつかりそうで、少しでも動いたらやばい事になりそうだから誰かこの状況助けて…

そう思ってたら私の願いが叶ったのか誰かがやってきた

日｢あ！いたいた！研磨！！｣

｢木兎さんの試合一緒にみよーぜ！！｣とにっこにこな笑顔で走ってきた日向くんがこちらに向かってきたから私はこの状況を見られてたまるかと思い研磨くんを力ずくで引っペがした

あ｢じ、じゃあ私行くね｣

そそくさと元来た道を帰って行った

研｢…｣

〜梟谷高校対狢坂高校〜

私は急いで階段をのぼり、鉄くんがいるであろう応援席に戻ったら鉄くんが｢研磨は？｣と聞いてきた

あ｢研磨くんは日向くんといる｣

黒｢チビちゃんと一緒にいんのね｣

｢研磨はチビちゃん大好きだもんな〜｣なんて眠そうにしていた鉄くんだった