俺に落ちるまで 8【及川徹】 (ページ41)

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388話ページ41

私side

研｢トイレ行ってくる｣

木兎さん達の試合を見ながら食べていると研磨くんが立ち上がりトイレへと向かった

黒｢1人でいけるか？｣

研｢Aじゃないから大丈夫｣

あ｢ちょっと研磨くん？｣

研｢俺はAと違って方向音痴じゃないから｣

｢じゃあ行ってくるね｣と言いながらトイレに行った研磨くんだった

あ｢私ってそんなに方向音痴かな｣

落ち込んでると鉄くんがこう言ってくれた

黒｢気にすんなって。お嬢さんはそれぐらいが可愛いから｣

あ｢それフォローになってないよね｣

黒｢あ、木兎のサーブが場外ホームランになってんぞ笑｣

鉄くんが木兎さん達の試合を見て私の話をスルーしたから私は少しムッとしたけどそれより聞いて欲しいことがあったから鉄くんを呼び戻した

あ｢ねぇ鉄くん聞いて欲しい事があるの｣

おにぎりを頬張りながら隣に座る鉄くんに話しかける私

黒｢そんな嬉しそうな顔して俺に聞いて欲しいことがあるなんて、なんかいい事でもあったんですか〜？｣

あ｢うん！実はね…さっきご飯買いに行った時に研磨くんとはぐれちゃったんだよね｣

黒｢…それでか、研磨があんなに疲れてたのは｣

｢納得したわ｣と勝手に頷く鉄くんに｢最後まで聞いて！｣と肩をバシッと叩いた

あ｢でね？それでね、変な人に絡まれちゃって｣

黒｢変な人ってまさかお前…男か？｣

あ｢うーん、そんなとこ｣

黒｢はぁ…ったく、ほんと気をつけろよなお前｣

あ｢だってしょうがなかったんだもん｣

黒｢はいはい、言い訳は後で聞くから続きどうぞ｣

｢言い訳じゃないし｣と私が拗ねると鉄くんが｢そんな拗ねるなよ〜お嬢さ〜ん｣といって肩をつんつんして私をからかってくる

黒｢で、その男に絡まれて自分で何とかできたの？｣

あ｢いや、撒こうと思ったんだけどしつこくって｣

黒｢それで？｣

あ｢もう駄目かもって思ったその時！｣

黒｢何そのテレビみたいな言い方笑｣

あ｢どこからかやって来た研磨くんが私の事を助けてくれたの｣

黒｢へぇ…あの研磨がねぇ｣

あ｢研磨くんって顔に出やすいでしょ？｣

黒｢うん｣

あ｢めんどくさって顔しながらも私の事助けてくれたのすっごい嬉しかったの！｣

黒｢へぇ…それはよかったですねぇ｣

私がにこにこ嬉しそうに話す様子を見た鉄くんは興味がないのかおにぎりに夢中だった

あ｢研磨くんがね、この子は俺のだからって言ってくれたんだよ〜！｣