367話 ページ20
目が合っているのに柱に隠れている私はきっと馬鹿だ
このままやり過ごせるなんて絶対に無理だと思った時角名くんに声を掛けられた
角「A」
あ「…」
泣いてる顔を見られたくなくて柱に顔を埋めた
侑「なんやお前盗み聞きしとったんか」
「趣味悪すぎやろほんま」とドスの効いた声が頭上から降ってくる
あ「…」
侑「おい、なんか言えや」
侑くんが無理やり私と柱を引き離そうとするも治くんが「おいツム、Aにもっと嫌われるやろ」と言うと「俺は嫌われてなんかないわアホ!」と喧嘩を始めそうだったので私は柱から顔を離して、3人の方に顔を向けた
角「え」
侑「は」
治「え、A泣いとる?」
「おいツムのせいやで、謝れや」と侑くんに謝らせようとしていた
するとさすがに泣いている私を見て焦ったのか「Aっ、ほんますまんかった!」と頭を下げて謝っていたので私は泣きながらこう言った
あ「ち、違うよ…泣いてなんか、ないよ」
目を擦っていると治くんに「もっと腫れるやろ」と私が擦るのを優しく止める
角「どうして泣いてるの?」
角名くんがそう思うのも無理はないと思う
私が泣いてた理由はさっきの一部始終をみて号泣してるから
それを言ったら怒るかな…
侑「なぁ…あの時お前俺たちの試合見てたやろ」
あ「え?あ…うん」
侑「お前の声が聞こえた」
多分その声は私が頑張れと叫んだ声だと思う
治「俺も…微かにAの声聞こえたで」
角「どっちに言ったのかわかんなかったけど双子、嬉しそうだったよね」
「烏野に塞がれてた時だけどね」と落ち着いていた
侑「べ、別に嬉しいとか思ってないからな…ただお前に似た声が聞こえただけやから」
「勘違いすんなよ」と侑くんはムスッとしていた
角「さっき侑Aの声って言ってたじゃん笑」
治「ツム照れてんで」
治「う、うっさいわ!」
あ「うん…確かに言ったよ。頑張れって」
今は私がどっちに言ったのかは言わないでおこう。
この状況でさすがに言えないよね…
角「で、話戻るけどなんで泣いてたの?」
角名くんのその言葉に、なんて答えていいか分からないけどこれだけは言える
あ「もしこの場に青葉城西がここにいて稲荷崎と試合してたら私はどちらも勝って欲しいって祈る」
角「…」
治「…」
侑「…」
あ「私がもし稲荷崎のマネやって北さんにあんなこと言われたらっ…私もっ、北さんが優しくて後輩思いの自慢な先輩ですって言いたかったなってっ」
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作者名:もも | 作成日時:2024年3月3日 19時