358話 ページ11
どうしよう…ありささんのその笑顔が可愛すぎて断れない…
あ「じ、じゃあ…」
そう言いながら端の方で見ようとすると「Aちゃんは真ん中ね!」と茜ちゃんが私を真ん中に置いてくれた
あ「え、いいよいいよ!私端の方でみるから」
灰「遠慮しないの!」
茜「黒尾先輩もこっちの方が絶対喜ぶって!」
そう言って音駒の応援に気合いを入れる2人だった
いいのかな…私なんかが2人の間に入っても
そう思いながら不安な気持ちが顔に出ていたのか下にいる鉄くんに「A」と呼ばれ私は声のした方を見た
黒「大丈夫か?」
突然そんなことを聞く鉄くんに私は「え?」と間抜けな声が出てしまった
黒「顔に出てる」
そう言って今にも私のいる所に行きそうな鉄くんに「大丈夫だよ」とこたえた
黒「Aが来てくれたから、今日めっちゃいい試合できそうな気がしてきた」
嬉しそうに話す鉄くんに思わず私は「わ、私なんかっ」と顔をふいっと逸らすとその光景をみていた夜久さんが「Aちゃん!今日の応援よろしくな!」と笑顔で声をかけてくれる
その次にリエーフくんが「Aさ〜ん!俺のスーパーレシーブ見ててくださいね〜!」と笑っていた
すると夜久さんが「それは期待してねぇけどな」とリエーフくんに言っていた
リエーフくんはそれに「そんな〜!酷いですよ夜久さん!!」と慌てている姿があった
そんなやり取りを眺めていると不意に今度は研磨くんに「A」と呼ばれた
あ「…」
研「みんな、Aが来てくれた事に喜んでるんだよ」
あ「…」
研「だからそこで見てて」
それだけ言うと研磨くんは戻って行った
茜「愛されてますね〜Aちゃん」
にやにやしながら茜ちゃんが私にそう言ってくれた
あ「…っ」
来たら迷惑なんじゃって…ずっと思ってた
ちゃんと応援できるかわからなかった…
1番は鉄くんと研磨くんに会うのが、怖かった
なんて声をかければいいか分からなくて
音駒の皆はこんな私を迎え入れてくれる…でもそれが私にとっては、及川さん達を裏切ってしまうのではないかと思うと…苦しい
でも、大切な彼らをちゃんと応援してあげたい気持ちがある
"俺たちの事は気にしないでいいからね"
"応援したいっていう気持ちを大事にするんだよ、Aちゃん"
"きっとAちゃんは自分の事責めてるんだろうなって思ったから"
"偉そうなこと言ってごめんね…でも言わないとAちゃんはほんとの気持ち隠したままだからさ"
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作者名:もも | 作成日時:2024年3月3日 19時