俺に落ちるまで 5 【及川徹】

206話 ページ9

及｢矢巾…奇遇…？奇遇なんてもんじゃないんだから！！こっちは俺とAちゃんの時間邪魔されたんだから！｣


岩｢あ、やべ…数学の教科書忘れたわ｣

花巻｢まじか、あー俺、奇跡的に持ってんだけど｣

松｢まじかよ、真面目かよ｣

花巻｢だろ？｣

岩｢花巻、数学の教科書貸してくんねーか？｣

花巻｢おー、いーけど｣

岩｢俺、３限目だからお前のクラス取りいくわ｣

花巻｢おっけ、待ってる｣



花巻さん達はそのまま行ってしまった


及｢ったくあいつら邪魔するだけ邪魔しといてほんっとムカつく！！｣

｢も〜！HR始まっちゃうじゃん！｣と怒っている及川さんだった


花｢A、私今日漢字のプリント忘れちゃったから早く教室行こ！｣

あ｢え！そのプリント今日提出じゃない？｣

花｢だから早く教室行って、先生の机の引き出しから取って書けば間に合うっしょ！｣


矢｢お前それアウトだろ｣

あ｢花菜の悪知恵は凄いからね｣

矢｢俺、とんでもねぇ奴を彼女にしちまった｣


花｢え？なぁーに？秀くん？｣

あ｢花菜、顔…顔怖いって｣

矢｢いや〜、今日も俺の彼女可愛いなって思って｣

花｢当たり前でしょ、ほら早く行くよ｣



花菜が私の手を引っ張って行くから及川さんに振り向きざまに｢及川さん、後で教室行きます！｣とだけ言っといた。それを聞いた及川さんは｢俺が行くから待ってて！｣と叫んでいた







〜1限目終了後の10分休憩時間〜


矢｢望月…及川さん来てるけど｣


１限目の国語が終わり、私はこの前お母さんがお土産で買ってきてくれたいちご大福の袋を開けて食べようとした時矢巾くんが私に声を掛けてきた



あ｢…え｣


後で教室行くとは言ったけど、さすがに今来るとは思わなかった…

それに時計を見るとまだ、授業が終わって1分も立っていなかった

もしかして、授業終わって走って来たのかな？でも、涼しそうな顔してるし…



及｢何食べてんの？｣


いつの間にか私のクラスに入ってきたのか、私が食べようとしているいちご大福をじーっと見てきた及川さん



あ｢いちご大福です｣


及｢あ、それAちゃんが俺らにくれたいちご大福じゃん！｣

｢あれめっちゃ美味かった〜！｣と言っている及川さん

いつもなら花菜が及川さんをあしらっているが今日は矢巾くんと2人で楽しげに話をしていたから仲睦まじいなと思いながら微笑んだ



及｢ちょっとAちゃん、今は俺と居るんだから俺の事見てよ｣

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