俺に落ちるまで 5 【及川徹】

225話 ページ28

｢何があってもね｣と私を安心させてくれるように優しく笑って言ってくれたから、それが嬉しすぎて私は｢はいっ！｣って微笑んだ










〜家の前〜



及｢じゃあ俺行くね｣

｢何かあったらすぐ俺に言うんだよ？｣って心配してくれる私の大好きな及川さん


あ｢ありがとうございます｣

及｢うん…あ、Aちゃんちょっとこっち来て｣

及川さんに呼ばれて近くに寄ると、顔を近づけられ及川さんが私にキスを落とした


あ｢なっ、す、するなら言ってくださいっ｣

及｢んー、及川さん的にはもっと凄いやつしたかったんだけどなぁ〜｣

｢まぁ、たけるがいなかったらしてたかもね｣なんておちゃらけているけど、及川さんの目は本気だったからゾッとした




あ｢あ、あの、送ってくださってありがとうございます！｣

｢じゃあ、また明日｣と家に入ろうとすると｢待って｣と声を掛けられた


あ｢…？｣


及｢明日の朝練、一緒に行こ。ってか毎日一緒に行こーよ｣


何かと思ったら明日の朝練の事だっだ。


あ｢はい！毎日及川さんと朝練行きたいです！｣

にこっと微笑むと及川さんの顔がだんだん赤くなっていった


及｢ちょ、ごめん、今俺の顔見ないで｣


あ｢あれ〜？及川さん照れてるんですか〜？｣


いつも余裕のある及川さんが赤面をしているのがとても面白くてからかいたくなった


及｢ちょ、まじで見ないでっ｣

あ｢見せてくださいよ〜及川さ〜ん｣

及｢なんかさっきより元気じゃない？｣

｢明日覚えといてよね｣って軽く睨まれるから｢はい！私が覚えてたら笑｣と笑い合っていると家から誰かが出てきた




治｢！…戻ってきたんか｣

｢みんな心配しとるで｣と治くんが私のところにやつて来た


及｢じゃあまた明日ね、Aちゃん｣

そう言って帰っていく及川さんの背中に向かって｢明日、楽しみです！｣と伝えると及川さんがこちらを振り返って口パクで｢俺も｣と言ってくれたから私の顔はますます赤くなって言った



あ｢はぁ…すき｣

口パクで答えるなんてずるくない？！何の顔！めっちゃ可愛すぎなんですけど？！どうしよ、今の私の顔めちゃくちゃにやにやしててキモイかも



治｢だいぶ元気そうで何よりやわ｣

｢Aのお母さん心配しとるからはよ家入ろか｣


治くんの声を聞いて現実に引き戻された感覚になった

あ｢あ…うん｣

｢あ、あの、治くん｣と声をかけると｢何や｣と振り向いてくれた



あ｢ごめんね、空気悪くしちゃって｣

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