俺に落ちるまで 4【及川徹】

159話 ページ12

時々校庭で練習している部活リレーをふと見てたらバレー部の及川さんと、花巻さんと、岩泉さんと、松川さんに、矢巾くんに、国見くんに、あれは見た事ないな…誰かな…金髪の男の子？なんか速そう…後は金田一くんの8人がバトンの練習をしていた


時々聞こえてくるのが及川さんの｢ちよっと狂犬ちゃん！！俺、先輩なんだけど？！｣っていう叫び声が聞こえていた


それと同時に松川さん達が｢｢｢今のはお前が悪い｣｣｣という突っ込みがあった。





そんなかんやで体育祭の準備も着々と終わり、後は当日の天気が晴れなのを願うばかりだった。






そして、体育祭前日の金曜日の部活終わりで着替えが終わって帰ろうと思った時携帯が鳴った

携帯の画面を見るとそこに表示されていたのは"研磨くん"と表示されていた


あ｢あ、研磨くんだ｣


研磨くんから電話なんて珍しい

今まで研磨くんから私に電話をかけて来るなんてことは1度もなかった…


及｢Aちゃん、一緒に帰ろ！｣


下駄箱で私を待つ及川さんに、私は｢すみません、電話が｣と言うと及川さんがこう言った


及｢出てあげなよ、歩きながらでも話せるし｣

私は｢すみません｣と言いながら自分の靴を履き、及川さん達の輪に入っていった




あ｢もしもし、研磨くん？｣


及川さんと岩泉さんの間に挟まれながら私は携帯を耳に当てた


すると、研磨くんからの返答が帰ってきた


研『ごめんね…急に電話して』


研磨くんの方からも鉄くんの声がしたり部活の人達のガヤガヤ音が聞こえた


あ｢大丈夫だよ？どうしたの？｣


研『あ、いや…その』

あ｢？｣



研『えっと…元気かなって』


あの研磨君が私に電話を掛けてきたからなにか一大事なのかと思いきや私が元気かどうか心配してくれてたみたいだった


何それ〜っ、研磨くん可愛すぎだよ


あ｢め、めちゃくちゃ元気だよ！｣

研『え…泣いてる？』

あまりにも嬉しすぎて鼻水をずずっと吸って涙声になってしまったから隣にいた及川さんが｢Aちゃん？！｣とビックリしたらしく、それを見た岩泉さんが｢うっせぇ！黙れ！｣と及川さんの頭を叩いていた

あ｢泣いてないよ！ただ嬉しくて｣

研『そっか…ならいいけど』


あ｢ねぇ、研磨くん｣

研『なに？』

あ｢なんかあった？｣


歩きながら話してるとそれに気を取られるからちょっと怖いって思うけど今日は及川さんと岩泉さんがいるから大丈夫かなって安心した


研『Aに会いたいな…って』

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