俺に落ちるまで 【及川徹】3

104話 ページ6

侑side


"及川さんのプレー見て学んだ方が良いと思いますけど"


何やねん、ほんまどいつもこいつも

及川くんがえらいセッターやなんて俺やって知っとったわ



昨日サムに｢お前好きな癖になんやあの態度｣って言われたんめっちゃムカつくわ

お前の方があいつのことずっと前から好きやった癖に。偉そうに言うなやアホサム


あいつ見とるとイライラするわ…ムカつくわ…マジ何なん


今日やって最初はええ感じやったと思っとったけどサムが俺のトス全部ミスりよった

アランくんなんて俺のセットアップで打っててんのに何であいつ打てへんの



俺はイラついたまま及川くんとこ行ったあいつの所に行って及川くんを煽りに行こうと思った





侑｢及川くん今日はえらい調子ええやん流石やなぁ〜｣

及｢これはこれは、昨日Aちゃん泣かせた宮侑くんじゃないですか｣

侑｢あんぐらいで泣くんやったらマネなんてやらん方がええわ｣



私side

さっきまでコートの外で体育座りして凹んでた宮侑が何故か青城のところにやって来てた


及｢君ってさ、思いやりって言葉絶対知らないでしょ〜｣

侑｢あ？舐めとんのか？｣

及｢はぁ〜？舐めてんのは君でしょ？｣

侑｢及川くんこんなやつのどこがええの？こいつやって絶対男目当てやろ。騙されとるとちゃう？｣



2人の会話を敢えて聞こえないふりをしながら聞いていようかと思ったが遂に今の宮侑の言葉でカチンときてしまい言い返してやろうかと思ったが及川さんが私を代わりに言ってくれた



及｢はぁ？騙される？俺が？ふざけた事言ってんじゃねぇよ…
君が思ってる程Aちゃんは俺に媚びを売るような子じゃないし、頑張ってる俺を1番に応援してくれてるんだよ｣

侑｢で、それが何なん？｣

及｢Aちゃんの事何も知らないでそういう事言うのやめてくれる？｣

侑｢女なんてそう言ういもんやろ｣

及｢Aちゃんは違うよ｣

侑｢何でわかるん｣


及｢だって俺にとってAちゃんは大事な女の子で、可愛い女の子でずっと傍にいて欲しい人だから｣


その言葉を聞いた私は盛大にカゴを落としてしまった。


あ｢あっ、ごめんなさいっ｣


それを見た及川さんが落としたカゴを拾ってくれると、すぐに宮侑の方へと戻って行った


及川さんにからカゴを受け取る時、及川さんの顔を直視できなかった。



花｢愛されてんね｣

松｢お熱いですね〜｣


カゴを受け取ってその場で固まっていると花巻さんと松川さんがにやにやしてやってきた

105話→←103話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す