133話 ページ35
あ「い、います、ここにいますからっ」
及「勝手にいなくならないで」
あ「…ごめんなさい」
及「何で俺に声掛けなかったの」
あ「い、岩泉さんに伝えました」
及「俺に言って」
及川さんの腕にさらに力が入り、さらに抱きしめる力が強くなった。
あ「及川さっ…く、くるしっ」
あまりの強さに耐えきれず私は必死に及川さんに言った
及「!ご、ごめん!」
あ「…っ、」
及「ごめん、ほんとごめんっ…泣かないで」
力を緩めてくれた及川さんが泣いてる私を見て慌てだしていた
多分この涙は苦しくて泣いてるんじゃない
及川さんと今会話していることに対しての涙だった
もう及川さんとは絶対に話せないと思ってたから今こうして話してることが嬉しかった
及川さんに抱きしめられて安心して、嬉しくて、大好きで、大好きで堪らない
私の涙が止まることはなく、両手で涙を振ってもそれでも止まらなく、ひくつきながら泣いている
あ「うっ、ごめん、な、さいっ」
及「Aちゃん」
あ「ずっと、っ、ずっと、謝らなきゃって思ってたのにっ」
及「Aちゃんは何も悪くない、悪いのは全部俺だから」
「だから今は何も喋らないで」とまた及川さんが私を優しく抱きしめて頭を撫でてくれる
及「Aちゃん、こっち見て」
涙で顔がぐしゃぐしゃなのに、及川さんは両手で優しく包んでくれて及川さんと私のおでこがくっつく
及「Aちゃんに何もなくて安心した」
あ「ごめんなさいっ」
及「俺もずっと謝りたかった…でもどうやって話していいか分からなくて」
あ「わ、私もですっ」
及「ごめんね、Aちゃん…俺、怖かったよね」
あ「いえ…そんな事は」
及「ふふ、ほんと優しい子だねAちゃんは」
鼻がくっつきそうな距離でお互い見つめ合い、雰囲気的にこれはもしかして…と思い目をつぶった
及「可愛い…でもまだ、ここはとっとくね」
親指でスーッと私の唇をなぞる及川さんにゾクッとした
及「今はまだこっちで我慢してあげる」
ちゅっと、私の頬にキスを落とした
及「じゃあ行こっか」
「皆待ってるし、遅いと岩ちゃんに殴られそうだしね」なんて何故か嬉しそうに笑っている及川さんに私は及川さんにされた事が把握しきれてなく、ワンテンポ遅れてさっきの事を思い出し、みるみるうちに顔が赤くなった
及「あ、あと…そのすぐ真っ赤になる所も俺以外に見せちゃだめだからね?」
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もも(プロフ) - くにみんさん» 及川さん素敵ですよね!応援ありがとうございます! (2022年8月11日 22時) (レス) id: 929ea69494 (このIDを非表示/違反報告)
くにみん - おいかわさーーーんかっこいい♡次の話も楽しみにしていますね!”応援しています! (2022年8月11日 20時) (レス) @page50 id: 1aa174e0ca (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - みるくさん» ありがとうございます!頑張ります! (2022年5月16日 7時) (レス) id: 929ea69494 (このIDを非表示/違反報告)
みるく(プロフ) - とても面白いです。この作品大好きなのでこれからも頑張ってください! (2022年5月15日 22時) (レス) @page8 id: 14f43f79f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もも | 作成日時:2022年5月14日 21時