俺に落ちるまで【及川徹】2

60話 ページ11

2人でアイスクリームを食べ終え、次はクレーンゲームに向かった


〜クレーンゲーム〜

黒｢お、これめっちゃAに似てる｣

笑いながら指さしたのは、白いぬいぐるみのクマだった。


あ｢え、似てる？｣

黒｢おー、めっちゃ似てるわ｣

透明なガラス張りに張り付くようにそのクマと睨み合いっ子している鉄くん


黒｢黒尾さん、このクマ取るね｣

あ｢え、無理だよ、こんな大きいのっ｣

黒｢やってみねーとわかんねぇだろ？｣

既に100円を入れてレバーを動かし始める鉄くんと、その様子を見守る私



カチャカチャと動かし、決定ボタンを押すと…


黒｢え、おい、マジかよ…｣


あ｢え、え？！すごい！すごいよ！鉄くん！！｣

何と1回で白いぬいぐるみの大きなクマが取れてしまった…
取った本人より見ていた私が喜んでしまいあまりの嬉しさに、鉄くんに抱き着いてしまった


あ｢あ、えっと、ごめんっ｣

黒｢へぇ…意外と積極的ですねぇ｣


あまりの恥ずかしさにばっと、鉄くんから離れ私は鉄くんを置いて先に行ってしまった


黒｢ちょっとお嬢さん、彼氏の鉄くんを置いていくなんて酷いじゃない｣


あ｢っ？！は、は？！｣

黒｢ぷはっ、ほんとお前見てて飽きないわ笑｣

あ｢もう、からかわないでよ…ってか彼氏じゃないし｣

黒｢へぇ…の割には顔真っ赤だけど？｣

あ｢へ？｣



鉄くんに言われ顔を触ると顔が少し熱かった…



黒｢何、もしかして本気にしちゃった？｣

あ｢し、してないっ…わ、私、好きな人いるもん！｣


慌てて何言ってるか自分でも分からないまま好きな人いる発言をしてしまった私はとても今後悔してしまっている…だってまだ、あの人を好きなのかはまだ分からないっ、それに多分その気持ちは多分私の勘違いだと思いたい…だけど、あの人を思い浮かべると何故か、鼓動がはやくなる



黒｢…｣


あ｢…っ｣




どうしよう、今すぐこの場を離れたいのに、離れたいのにっ、鉄くんがそれを許してくれない



だって、今、手を握られてるからどうしたって逃げられない


でも、さっきから鉄くんは無言のまま…



あ｢鉄くん？｣


黒｢…おー、悪ぃ｣

あ｢大丈夫？｣

黒｢あぁ、大丈夫｣


その後は、お互い気まずい雰囲気になってしまい、フードコートでご飯を食べてる時も目を合わせられなかった…


ご飯を食べた後は鉄くんが雰囲気を戻してくれて、洋服屋さんも、パン屋さんも、雑貨屋さんもたくさん2人で見終わり帰る前に2人でプリクラを撮った

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