俺に落ちるまで 【及川 徹】

11話 ページ12

そして、ただお礼を言いに来ただけなのかと思っていたら及川さんに急に腕を引かれて
え、引かれて…？


花｢あ！！｣

花菜もそれには予想していなかったのか、鬼の形相をしていた

あ、やばい、花菜めっちゃ怒ってる…


あ｢お、お、及川さん…？｣

とても冷静に見える私ですが、突然のことにとても大パニックしております


及｢なーに？｣

私と目線を合わせるように身長を屈めてにこにこと目を細めて笑っている


あ、やっぱり私この人無理かもとそう心の中で思った時誰かがやってきた


？｢おい、クソ川後輩いじめてんじゃねぇよ｣

及｢え？！及川さんが可愛いAちゃんをいじめるなんて絶対にないから！｣

？｢後輩ちゃんの顔めっちゃ嫌そうだけど笑｣

？｢及川嫌われてやんのー｣


及｢もー！まっきー、まっつん！うるさいよ！｣

嫌われてるとかないし！なんて可愛く怒っている。その様子を見ていたギャラリーにいる女の子たちは持っているスマホでパシャパシャと写真を撮っていた

なんだこれ、とても帰りたいと心の奥底で思った私だった


岩｢もしかしてクソ川が言ってた奴か？｣

及｢さすが岩ちゃん！正解！｣

松｢へぇ、可愛いいじゃん。俺、松川一静でーす。あ、俺今フリーだからよろしく｣

松川さんと言われる人に軽く自己紹介をされたので私も軽く自己紹介をする

あ｢あ、えっと、望月Aです。今日は及川さんに誘われて練習を見に来ました｣

松｢あれ、最後の無視？｣

この子気に入ったわーと言った松川さん

及｢まっつん！何サラッと彼女にならない？的なこと言ってんの！この子はだめだよ！｣

花｢俺は花巻貴大でーす。よろしくね〜。あ、俺、及川より優良物件だから来る時は遠慮なく｣

あ｢望月Aです。よろしくお願いします｣

及｢ちょ、マッキーまで！｣



岩｢俺は岩泉だ。よろしくな…悪いな、クソ川が無理やり誘って｣

断りづらかっただろ、だなんて気にかけてくれる優しい岩泉さんに出会えて良かったと内心安心した


あ｢いえ、そんな事ないですよ！及川さんはとても良い人です｣

取り柄もない私なんかに気さくに声を掛けてくれた。ちょっとだけ嬉しかった


花｢及川が良い人とか世も末だな｣

松｢言えてるわ｣

及｢ちょっと、酷くない？！及川さん泣いちゃうぞ！｣

岩｢お前が泣くとこなんて見たくねぇからやめろ｣

及｢酷い、岩ちゃんまでっ｣

鳴き真似を始める及川さんを無視して花菜に｢上行こ｣と言われてギャラリーへと移動した

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