勿忘草の丘 ３.【オリジナル長編小説】

133話 物理と魔法と科学の力 ページ43

数分後、今回の調査のメンバーが発表された。

本棚の影に置かれていた謎のボードで、割り振りを確認する。

林を調査する班のメンバーは私、ユラさん、知里花さん、一矢、アレン、クラーレさん。

岩場を調査する班のメンバーは、澪、雷華さん、勇助、ロックさん、エルさん。

洞窟を調査する班のメンバーは、百合亜さん、紗羅、世羅、バトラーさん、レオさん。



「澪、別れちゃったね……」

「A、寂しいね……」

「ご、ごめんなさい。場所の関係でどうしてもこうするしかなかったの」



私達の言葉に反応する百合亜さん。可愛いっす。



林、岩場、洞窟の順に難易度が上がるため、文化部の私と一矢は林。運動部だったり、山登りの

経験者だったり、元から体力があったりする人は岩場。戦闘力が高い人は洞窟。

アレンはミリヤさんの依頼の関係で、理由は分からないが林。弱い訳ではない。

ユラさんとエルさんとレオさんは３つに分かれた。エルさんは１班の中で一番戦闘力が高いわり

に暗い所が苦手らしく、光が届きやすい岩場を選んだとか。

知里花さんも槍なので戦闘力は高めなのだが、馬の梢を置いていく訳にはいかないので、足場が

安定した林を選んだという。

バトラーさんやミトライユーズ自警団の人は全員人間だ。しかし、一人一人物理的な攻撃手段を

持っていて、魔法使いの百合亜さんやクラーレさん達に引けを取らないほど。

バトラーさんはボウガン、ユラさんは斧、エルさんは独特な形をしたロングソード、レオさんは

手榴弾や小型ミサイルなどの科学的な兵器を携帯。レオさんについては、それが何処から出てく

るのか全く分からない。

こうしてみると、主に魔法による攻撃などで戦えそうな人が百合亜さん、クラーレさん、紗羅、

知里花さん、世羅、アレン。知里花さんは槍が主だが、姉と同じ魔法使いなので魔法も扱える。

私と澪と一矢と勇助は、まだあまり戦えない。勇助は特に、力が目覚めかけだから。

私だって、攻撃魔法は一応できるけどまだ全然だし、誰かに対して一度も攻撃したことがない。

やったとしても、強い意思がないから威力は低いだろう。

主に物理的な攻撃で戦えそうなのは雷華さん、知里花さん、ユラさん、ロックさん、エルさん、

世羅、バトラーさん。あと、紗羅も薙刀は少しできるらしい。

世羅については二丁拳銃とナイフと、場合によっては魔法とかのいつものスタイルだとか。

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