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121話 蘇る故郷の記憶 ページ31

【勇助 視点】



僕が復活した頃、部活はすでに終わっていた。

担任の先生が家へ電話をかけてくれたが、何故か繋がらないらしい。

母さん、今日はずっと家にいるって言ってたのに。急用かな。

仕方がないので、僕は世羅と一緒に歩いて帰ることにした。

先生の車で送ってもらってもよかったけど、それだと世羅が寂しがるだろうし。



「俺のことは気にしなくて良かったのに」

「歩くって言ったのは僕の我儘さ。世羅と一緒に帰りたかったんだ」

「それ女子に軽々しく言うなよ」

「え、なんで?」



僕の言葉に、世羅は呆れながら空を見上げた。君は僕より背が低いから、顔がよく見える。

僕も彼につられて空を眺めた。僕が一番のびのびできるのは自然の中だ。周りが人工物で囲まれ

ていても、空を見上げれば僕を包み込んでくれる。

小さい頃の記憶は綺麗さっぱり無くなってるけど、何故か懐かしくなるんだ。

って、話がそれた。僕が話したいのは本当に世羅に関係することだ。

それに、世羅と一緒に帰りたかったのは事実だし、口説き文句ってやつでもない。

僕が彼に話したいのは、僕と苗字が同じ神様の事と、さっき僕が倒れた事。もしも話せるなら、

僕に魔法使いの素質があるのかもきいておきたい。

なんだか隣から視線を感じて、世羅の方を向く。案の定、毛先は黄昏色に、僕を捕らえる瞳は輝

く真紅に変わっていた。

多分また読心術を使っているんだろう。恥ずかしい事を読まれないようにしなきゃ。



「恥ずかしい事?」

「わあああああ」



具体的な事を考えていなかったから良かったものの、勘付いた世羅はケラケラと笑う。

これこそ恥ずかしいじゃないか。さっさと本題に移ろう。

世羅に先程の3つの質問をすると、彼は神妙な面持で答えてくれた。



「まずは森野の神と勇助の関係〜。お前は森神の森野木ノ葉の息子、要は神の子だ」

「なるほど、僕は神の……子?」

「種族が神だから魔法使いの素質はあるようで無い」

「いや待って、僕が神の子!?」

「そのとーり。さっきのは昔封印された力が目覚めかけてたって感じで、勇助の本当の親は俺達

が住んでる街の森の南東で神様やってる。以上、簡単な解説」

「ええええええ」



神の子、封印されし力、いかにも知里花さんが使いそうな言葉(中二病用語)が連なり、僕はとに

かく混乱していた。あまりにも急すぎて、頭の中がこんがらがっている。

今度詳しく話すって言うけど、どういうこと!?

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ラッキーカラー

あずきいろ

勿忘草の丘 *作成話 &・つぶやき

・中二病って難しいけどかっこいいんです


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作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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さやや - やはりそうきましたか…(^∇^) ヒントもあるのでじっくり考えてくださいよ〜 (2017年4月3日 22時) (レス) id: 5be7de8890 (このIDを非表示/違反報告)
頂志桜(サム)(プロフ) - キャラクイズは3番で!2番と迷いましたー(笑) (2017年4月3日 19時) (レス) id: c42f2bb75a (このIDを非表示/違反報告)
さやや - 頂志桜(サム)さん» そろそろ3.から4.に移りそうなので、今回の番外編では後から入ってきた人達の設定等を公開したいと思います。またキャラ選挙もやりますね〜 d(^_^o) (2017年3月31日 23時) (レス) id: 9fc94228fe (このIDを非表示/違反報告)
頂志桜(サム)(プロフ) - さややさん» 大変ですね……ご心労お察しします。根気よく頑張ってくださいね。応援してます! (2017年3月31日 22時) (レス) id: f46217bc92 (このIDを非表示/違反報告)
さやや - 頂志桜(サム)さん» 文字化けですね…… 百合亜さんのお父さんの名前は龐で、ミチルと読みます。満の方に変更しようと思います。繫木の方はどうしても変更するわけにはいかないので、見つけ次第直すしかないですね…… (´Д` ) (2017年3月31日 22時) (レス) id: 9fc94228fe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さやや | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/8211/  
作成日時:2017年2月4日 10時

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