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184話 恥を知れ第一王子 ページ4

「………うーん」

「あら、A様。ようやくお目覚めになられましたのね」



シャンデリアの明かりで目が覚めた。ここは確か、私の部屋だ。

アイビーがベッドの隣の椅子に座って、看病してくれている様だった。

それにしても、さっきまで私は休憩場にいたはずなのに、そこから先の記憶がない。

広場の城壁が爆発して、多くの人が怪我をしていて、"奴"が出てきたのはハッキリ覚えている。

その後にリファを発見したんだけど、その直後から休憩場に戻った時までの記憶と、そこから自

分の部屋に移動するまでの記憶がないのだ。



「アイビー、どうして私はここで寝てるの?」

「……覚えていらっしゃらないのですね。A様は爆発の件が片づいた後、疲れて眠ってしま

われましたわ。この部屋までグリント様が運んでくださったのですわよ」

「え、兄さんが?」

「はい、A様を軽々とお姫様抱っこされていましたわ。帰る時は少し涙目で」

「え!?」



思い出せない記憶の事なんて、もうどうでもいい。

ただ、グリント兄さんが私をお姫様抱っこして、ここまで運んできたというのが問題だ。

人前で何をやらかしているんだあの兄さんは。恥を知れっ。

涙目になるほど心配してくれたのはありがたいけど、知らない誰かに見られたらどうするつもり

だったんだろう。

アイビーやリファはともかく、カエイ達や王城兵に見られたら、もう本当に恥ずかしい。



「大丈夫ですよA様ー。すれ違った兵はひとりもいませんでしたのでー」

「そうですよ。途中でロベリア王女とギョウアン王子に会いましたが」

「二人共見てたの!?」

「A様は可愛いかったですよー。この俺が保証しますー」

「王女と王子は、去り際にA王女のほっぺを突っついて行かれました。あと、リファ様はそ

の時お二人についていかれましたよ」

「うわぁぁぁ」



知らない人に見られずに済んだだけ良かったものの、これではマヌケな王女丸出しではないか。

カエイ達にも見られてしまったし…… なんという屈辱。

えー、その後私はアイビーに色々な事を聞いた。

武器庫を確認していた時にうずうずしていた理由なのだが、ただ単に私に銃の使い方を教えてあ

げたいと思っていただけのようだ。

銃の方はカエイが調達してくれるので、とりあえず一つ目の武器は確定。

そして、しばらくは魔法を無理して使わないようにとアイビーに言われてしまった。

反省しまーす。

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ラッキーカラー

あずきいろ

4. までのキャラが扱える楽器をご紹介!《共通点も考え中》

シネラ:???…… まさかのオリジナル楽器です。ネタバレになりかねないので???状態。


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設定タグ:シリアス , 魔法 , 恋愛   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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作者名:さやや | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/8211/  
作成日時:2017年8月12日 22時

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