教育係の最後 ページ32
「『その者、
執務室には無数の書類が散乱している。マフィア支配地域での損害の報告だ。
「首領、書類を散乱させないでください。あ、これ探してたやつ」
こんなところに埋もれてた。結構重要な書類なのに。
首領は相変わらず『銀の託宣』を気のない様子で眺めている。傍らに立つ部下がそんな首領に声を掛けた。
「首領。幹部の太宰殿が消息を絶って既に二週間です。そろそろ次の幹部を決定する為、五大幹部会を……」
「うん……そうだね」
首領はどうでも良さそうに答えて、持っていた紙片を折り畳み始めた。
「幹部会は開かない。太宰君の居た席は空席のままにしておこう」
首領は、僕が見つけ出した報告書を眺めた。全て計画通りに、最高の結果に収まった事が記されている。
首領は頬杖をついたまま、歪な紙飛行機を飛ばした。紙飛行機はすぐに下降して床に落下する。
「詰まらなくなるねえ……」
治君が居なくなってからマフィア内はとても静かだ。以前は治君の悪魔の様な悪戯で悲鳴が其処彼処から上がっていたのに。
と、首領がふと思い出したかの様に僕に声を掛けた。
「露伴君」
「はい」
「私の秘書にならないかい?」
その言葉に、笑みがこぼれた。今もやってる事は殆ど変わらないんだけどね。…答えなんて決まってる。
「貴方がそう云うのなら、謹んで」
_いつでも、貴方の隣に_
END
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ペンギン屋(プロフ) - ふみさん» 応援ありがとうございます!頑張ります! (2018年4月22日 21時) (レス) id: 4288ea99b0 (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - とっても面白いです(^^)b頑張って下さい! (2018年4月22日 8時) (レス) id: 6ed63001fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ペンギン屋 | 作成日時:2018年4月17日 23時