教育係と序列 ページ26
「ご馳走様」
辛い辛い敵をやっつけたら、丁度二人の話も終わったみたいだ。滲んだ汗を拭っていると、治君の携帯端末の着信音が響いた。
「私だよ」
暫く電話の声に耳を傾けていた治君は、不意ににやりと笑った。
「ネズミが罠に掛かった」
…ああ、あの作戦か。後々が面倒だから辞めておいた方が良いと思ったんだけどね。まあそれで成果が上がったなら良しとするか。
…苦情の電話は全部治君に回そう。
「露伴さんはこの後どうします?織田作は会計事務所に行くみたいですけど」
振り返った治君にそう聞かれた。…うーん。
「首領に仕事押し付けたままだから本部に戻ろうかな」
そう答えると治君に苦笑された。作之助君は、僕がそんな事を云ったのが気になるみたいだ。
「幸田さんは首領と親しい間柄なのですか?」
「親しいと云うか……良き片腕、といったところかなぁ」
作之助君の様な下級構成員は滅多に首領に謁見する事は無いから、僕達の関係が意外なんだろうな。二人きりの時以外は上司と部下として接してるしね。
ただ…感が鋭い人ならとっくに気付いてると思うんだ。僕は序列的には幹部のもっと下、上級構成員の真ん中ぐらいの立場だから。
普通、そんな立場の奴が首領の部屋に入り浸る、なんて事は万が一にも無いからね。
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ペンギン屋(プロフ) - ふみさん» 応援ありがとうございます!頑張ります! (2018年4月22日 21時) (レス) id: 4288ea99b0 (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - とっても面白いです(^^)b頑張って下さい! (2018年4月22日 8時) (レス) id: 6ed63001fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ペンギン屋 | 作成日時:2018年4月17日 23時