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昼休みの時間3 ページ10

パパッと着替えを済ませ、校庭へ出る。ちなみにこの小説に生着替え描写などというお色気シーンは一切ないので容赦なくカットである。校庭には既に烏間先生が待機しており、こちらに気づくと対先生用の弾丸が込められた銃を渡される。

「まずは射撃能力の測定だ。あの的に向かって撃ってくれ。」

タコ先生の顔が描かれた紙の的を指差しながら烏間先生が指示する。先生の顔のド真ん中に当てればいいのか。小さい頃に広津さんに叩き込まれたが、正直、任務は異能力で事足りるため銃はあまり使わない。よって自信は全くない。
握り心地を確認し、安全装置を外そうとする…が、どうやら銃本体も対先生用の弾丸を使うためだけに作られているようで、安全装置は見当たらなかった。それもそうか、安全装置など付けていたら外している間に隣の県まで逃げられてしまう。安全装置がない分誤発砲には気を付けなければいけないが。

軸がブレないようにしっかりと立ち、肩から手、手から銃口、銃口から的が一直線になるよう構える。引き金を引き、肩が外れないよう肘を曲げて衝撃を分散させる。
私の放った弾は的のド真ん中に吸い込まれ……ることはなく、殺せんせーの輪郭の少し内側あたりに命中した。ヘタクソかよ。

「もう二発撃ってもらってもいいか。」

「わかりました。」

烏間先生に言われるがまま、二発目を装填して先程と同じように構える。引き金を引いてからどこに命中したか確認してみると、今度はちゃんと真ん中に当たっていた。よかった。さすがに三発あって一度も真ん中に当たらないなんてことになったら広津さんに怒られてしまいそうだ。
三発目はド真ん中ではなく、二発目より少し外側だった。一発目より中央寄りとはいえ、ポートマフィアの本分である射撃でこんな成績とは……私、幹部向いてないのかも。本当にこの任務を成功させることが出来るのだろうか…。

「広津さん、外してんじゃーん。」

声の方向を見てみると、赤羽くんたちが予告通り窓から眺めていた。見られていた…恥ずかしい…!

『見なくていいって言ったじゃん!』

「ごめんごめん、欲望には勝てなかった。」

『莉桜ちゃんまで…。』

「まあまあ……今日来たばっかりなのにこんなに撃てるのすごいよ、流石だねAさん。」

『……渚くんってかわいいね、癒し系マスコットみたい。』

「嬉しくないんだけど!?」

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作者名:ぎんなん | 作成日時:2024年2月22日 17時

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