昼休みの時間 ページ8
(も、もうダメ……これ以上頭使ったら本当にパンクする……)
午前の授業が終わり昼休みに入った途端、私は机に突っ伏した。一時間目の数学が終わってから、立て続けに苦手教科の授業があったのだ。いくらタコ先生の授業が分かりやすいといえど、英語、社会、国語と、自分の頭のレベルと合わない上に苦手な文系教科を三連続で受けることは苦行でしかない。文字通り限界である。
「よっ、大丈夫そう?」
自分の席で死にかけていると、金髪の女の子が声を掛けてくれた。中村莉桜ちゃんだ。優しくて可愛いギャル…いいなぁ。
『授業難しくて…やっぱみんな頭いいんだね、椚ヶ丘って。』
「そんなことないっしょ〜うちら落ちこぼれだし。」
中村さんが苦い顔でそう言う。周りを見ると、私のように目を回している生徒は一人もいなかった。つまり、全員私より頭がいい。これで落ちこぼれなら私はきっと虫以下か何かなのかもしれない。
「そんなことより〜っ!お昼一緒に食べようよAちゃん。」
『いいの?じゃあご一緒させて貰っちゃおうかな〜!』
昼食に誘われた嬉しさで、先程までの疲れは全て飛んでいった。これぞギャルパワーである。
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作者名:ぎんなん | 作成日時:2024年2月22日 17時