Day9 ページ9
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A「あ、ありがとね」
慧「お、おう。」
ぎこちない会話の中アイスを片手に2人並んで歩く帰り道。
あの言葉を発したあと
顔に熱が集中してきたからか口の中に詰め込んだアイスが急速に溶けていくような気がした。
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実は、おせっかいちゃんとは途中まで帰り道が一緒。
そんなこともあってか、先生達はおせっかいちゃんに俺のお世話係を任命したらしい。
迷惑な話だけど
なんだかんだ言って楽しかったりもする。
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A「あ、当たった。」
慧「お、もう一本貰えるじゃん!
俺てんさーい!!」
A「ただの偶然ですー!
いのおが天才なら私は大天才だね!!」
食べたアイスが当たって、目の前で堂々と見せつけてくるおせっかいちゃん。
しかも、キラキラーって効果音が付くくらいの笑顔を見せてくるもんだから…恨めない。
一応、俺が選んだんだぞ…。
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A「いのお、ありがとね。」
慧「それ、さっきも聞いた。」
A「アイスじゃないし。」
慧「じゃあ、なに?」
「また今度」って言って俺の前を歩き出したおせっかいちゃん。
スタスタ先走って歩くもんだから慌てて
横につくように隣に行く。
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夕日に照らされたおせっかいちゃんの横顔を横目で見ながら歩いて帰る帰り道は、
どこか、くすぐったくて、どこか切なく感じたことは内緒で。
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作者名:おはな | 作成日時:2018年7月29日 22時