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急に静まり返る空間。
気まずい…っていうより、緊張する。
鼓動が聞こえるくらい緊張してる私。
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……有岡くんは、こんな静かな空間の中で何を考えてるんだろう。
ダメだ。目線上げられない。
『…Aちゃんは今日、楽しかった?』
………え?
張り詰めた空気の中、話しかけてきてくれる有岡くん。
衝動的に目線を上げてみると、有岡くんも目線を下げていた。
……自信、無いのかな。
そう感じたときには、もう言葉を発していた。
「………楽しく…なかったわけが無い!!」
『え…』
立ち上がって精一杯、勇気づけるように言う。
有岡くんの方は、驚いたようで自分自身でも驚いてる。
「あ…!いや、ごめん、ごめんね??」
申し訳なさも混じって誤ってた。
何なんだ、私。
『あははは(笑)ありがと。』
そんな私が面白かったのか、くしゃって笑うんだもん。
私もつられて笑う。
こんな私じゃ説得力なんて無いと思うけれど
……本当に、楽しかったよ。
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作者名:おはな | 作成日時:2017年12月10日 12時