漆’ ページ9
『……あまね、どうしてるかな。』
少女は、俺の生前の名前を口にする。
「ミカミ。」
ばっと急に後ろを向かれた。さすがにビビる。
『は、花子さん……』
ミカミの目がおかしい。
「ミカミ！」
彼女は、グラグラ揺れる体を思い切り立たせて、こちらに近づいてきた。
「ダメじゃぁん。ミカミさん。」
この声は……1番会いたくない。
でも、1番会いたい人。
『つ……かさくん……』
ミカミと知り合いなのか？
「あっ！あまね！また会ったね！！」
あまね……ダメだ。
どうしてか、この2人に挟まれたら俺は弱者だ。
ここに、あの子もいたら。
なんて考えたくない。
「どうしてここにつかさがいるの？」
「あまね！」
話が通じない。昔からこんな弟にイライラする時があった。
でも本当は、嫉妬だったのかもしれない。
こんなにあからさまに話を逸らそうとしてるだけなのに。
彼がああ言っても、みんな諦める。
あいつを叱らない。
俺はいつも、怒られてきた。
でも、お兄さんなんだから。っていう理由で我慢したんだ。
『つかさくん、行こ。
じゃね、花子さん。』
ダメだ。また自分の世界に入るとこだった。
「……」
タダ、黙って2人の後ろを姿を見ていた。
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mahiro - 凄く面白いお話でした！アニメは１月８日の深夜ですよ！凄くおもしろかったです！(二回目) (2019年12月24日 21時) (
レス) id: ba7c98e06b (このIDを非表示/違反報告)
柚(プロフ) - ありがとうございます！更新頑張ります。 (2019年1月7日 13時) (レス) id: c948146cec (このIDを非表示/違反報告)
桜餅 - スッゴく面白いです！更新待ってます！ (2019年1月6日 14時) (レス) id: e4ce0e93b1 (このIDを非表示/違反報告)
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