ホントはスキなんだけど… (ページ48)

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落ち着きのないページ48

玉森君は自分の鍵を取り出しロックを外し

無言のままリビングへ入るとソファーにどかっと座って

徐にスマホを取り出し操作をし始め

耳に充てて

裕『あ、俺…ちょっと聞きたい事あんだけど…』

聞かなくてもわかる

漏れ聞こえる声は俊ちゃんで

裕『あのさぁ俺今こっち戻ってんだけど、俊これから家来れない？え？仕事？…ん、そっか…じゃ良いや、ん、またな』

スマホをタップすると

今度は部屋の中を見回して

その間私はずっとソファーの横に立ちんぼしてて

そしてやっと私に目線を合わせると

裕『で？』

凄い冷たい視線が送られてきて

キタ…って生唾を呑み込み

一息吐いて

「あの人はッ…」

話し始めようとすると

裕『あーーー…と、』

私の話を遮って

裕『やっぱ良いわ…』

そう言いながら下見ながら

裕『あれでしょう？同級生かなんか…』

って言って私に手を伸ばすと両手を包んで

優しく引き寄せ、玉森君の隣に座らせて

裕『なんか、ごめん…Aが知らない男と一緒のところ見ちゃって、頭に血がのぼっちゃって…変な態度とっちゃった…』

玉森君が遠慮がちに言ってくるから
私も玉森君の方に体を向け

「ううん…私の方こそごめん…」

そう告げると
玉森君あからさまに目を丸くしながら

裕『ちょ、待って…ごめんて…』

焦った様子で私の肩に手を置き顔を覗きこんでくるから

「違うの…と言うか、彼、黎一郎って言うんだけど、中学校の頃付き合っていた彼なの…でこの間玉森君家から帰って来るとき偶然会って、それで飲みに行こうって…」

裕『え、元カレと飲みに…？』

「あ、違くて…ってそうなんだけど、幼馴染恵子と3人でなんだけど…
でその時偶然に俊ちゃんに会って…」

暫く言葉を無くした玉森君が

裕『…そう言う事、か？』

って妙に納得してて

「ごめんね…黙ってて…」

玉森君の目を見て言うと

私の頭をぐっと胸に収めて

裕『はぁ～良かったぁ、もしかしたらあいつのこと好きになったから別れてとか言われるかと思った』

なんて言い出して

そんなはずないじゃんと思いつつ黙って広い胸に顔を埋めてるて

裕『A…大事な話があってきたんだ』

「大事な話」

今度は私の方がドキドキして

黙って玉森君を見上げると

裕『今日本社へ行ってきた…そして来期からこっちに戻れるよう頼んできた』

え、
玉森君をじっと見つめてると