裕太side ページ29
裕『Aッ…』
さっきまでここにAいたよね?
それとも俺、熱のせいで変な夢でも見てた?
もう関わんなって感じに俺の言葉を遮ったA…
制服着てた…もしかして心配して仕事帰りに来てくれたのか?
立ち上がる力もなく、ただその場にしゃがみこんでいると
中『玉森 君…冷えると体に良くないよ…』
そう言いながら俺の腕を取ろうとする中山さんの手を瞬間払いのけちゃって
裕『あ、ごめん…大丈夫だから…』
暫くの沈黙の後
中『なんか…私のせい だよね?
彼女さん、怒っちゃったみたいだし…』
裕『……』
中『…私じゃッ…ダメかな…』
遠慮がちに言ってくるけど、それって今この状況で言うこと?
それに俺の気持ちは?全く考えてない自己中発言じゃんッ…
中『私なら…玉森君が具合い悪いってわかったら、どんなことあったって一人になんかしない…私ならッ…
裕『いい加減にしろよッ…なんでこんなことになってると思ってんだよッ…それに…Aのことなんも知んないくせに勝手なこと言うなよッ…』
いつもはなーなーな感じで自己主張もしてこなかった俺から発せられる厳しい言葉に、中山さん少し驚いた顔してるんだけど、でも止まんない
裕『Aはッ…特別なんだ…
俺の全部を受け止めてくれ、そしてどんな俺のことも認めてくれる…そんな女なんだよッ…
たった今会ったばっかの中山さんに、あーだこーだ言われたくないッ…』
中『……っ、ごめんなさい…勝手なことばかり言っちゃって……私、帰るね…』
そう言うと項垂れたまま部屋を出て行った
中山さん、きっと俺に好意を持っててくれたんだよね…でも、優しい言葉なんてかけらんない…そんな余裕もない
熱で朦朧とする頭をフル回転させ
兎に角今はAの誤解をとかなくちゃ…
それから何度電話をしても出てくれないし、メールをしても既読すらつかない…
Aッ…もう俺のこと見限っちゃった?
もう俺にはAを幸せにさせてくれないの?
Aッ…会いたい…その温もりを感じたい…
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作者名:yukiっち | 作成日時:2017年10月22日 1時